心のメモリーに



「っ・・・」


イケメンが、イケメンが居る・・・!

ついに約束の土曜日になって、無駄に緊張していつもの休日より早めに起きて
身支度をしてから待ち合わせ場所に行くと、
壁にもたれて財前くんが携帯をいじっていた…何かそれだけなのに無駄にカッコいい


「・・・よし!」


携帯で撮りたいくらいだったけど音でばれるし諦めて
しっかり記憶に刻み込んでから小走りで彼の元へ


「財前くん!」


少し大きめな声を出すと彼は此方に気づいて顔をあげた


「ごめん、待った?」

「別に、俺もきたばっかやったしな」

「そっか」


少し安心した、これで待ったなんて言われて、さっき見惚れてましたとか言った瞬間ぶっ飛ばされるよね…


「それにしても…財前くんどこか行きたい所あるの?」

「いきつけの店回るだけや」

「いきつけ?CDショップとか?」

「おん、自分もこの前行きたい言うてたやろ」

「よく覚えてたねそれ」


休む前位に「行きたいけど一人で買い物とかヤダ」と言っていたのを覚えていたらしい、ちょっと感動


「たまたまや、ええから行くで」

「あ、うん!」



たまたまでも嬉しかったので、私は笑みを隠さずに彼の隣を歩きだした ――



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