再会



「蔵ちゃんさっきぶり〜」
「緋蝶!」

近づいた瞬間に猛烈なハグを頂いたのだが
これが凄い勢いで見慣れてない他校の人が結構驚いてた 
多分早さとかじゃなくて蔵がこんな風に皆の前でベッタリしてる事に驚いたんだと思う

「緋蝶ー寂しかったでぇ!!」
「ん、私も」

甘えるように首筋に顔を埋めてきたので あやす様にポンポンと背中を軽く叩く

「白石完璧に子供やん!」
「金ちゃんに言われとうないわ!」
「こげんな事で反応しとっとまだ子供たい」
「ごもっともだよ千里くん、蔵も拗ねてないでほら」
「んー…」

ハグから解放されたかと思ったらまた後ろから抱き締められたんだけど、
まぁ何時もの事なのでそれは放置しておくことにする

「やっぱズルイで白石ばっかり甘えて!」
「彼氏の特権や、金ちゃんかて緋蝶に甘えてるやろ!」
「白石の方が多いやん!」

始まった、たまに起こる争い。
そんなことを頭の片隅で思いつつも止めに入る

放置でもいいけど挟まれたまま口論されるのは気持ちがよろしくないからね

「あーはい、取りあえずどっちも甘やかすんで落ちつてね?」
「「でも!!」」
「でも・・・?(黒笑」
「「ゴメンナサイ」」
「緋蝶、白石のせいで黒くなってきてへん…?」
「大体部長んせいですよね」

こんなやり取りが行われていて四天宝寺はまた何時も通りのペースを付き進むのだった



「…これは始めてもいいのか?」
「かまわん、いこう」

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