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私にだけこうデレが爆発的に発動する理由が未だにわからないのだが私としては可愛いから許す。
可愛い後輩を持ててマネージャーになってよかった


「ありがとうさんが楽しそうに笑ってて何よりっすわ」

「ん?よくわからないけど褒めてる?」

「褒めてます、何してもかわええっすわ」

「ありがとう光くん、でも可愛いは照れる」

「照れるありがとうさんもかわええ」

「うう…」

「財前ほんま部活中やから…」

「うっさいっすわ先輩ら」


後ろから引っ付いてくるこの可愛い後輩の先輩とのやり取りが面白くてついつい見入ってしまう
情けない声で主に謙也からのヘルプが聞こえてきたら私の出番だ


「光くん、そろそろ練習始めよう?私もお仕事しないと」

「ありがとうさんがそう言うなら、俺頑張ります」

「うん、頑張ってね」


元気よく尻尾を振ってるのが見えてこの瞬間はいつも頭を撫でてしまう
最初は衝動的にやってしまって怒られるかと思ったのだが本人は気にしていないらしい、元気に練習に戻る姿に私は思わず笑みがこぼれる


「ありがとう相変わらず世話かけてすまんなぁ」

「いいって、可愛いから」

「…これは財前が報われるのにも時間がかかるわな」

「?」


白石くんの言うことが良くわからずに首をかしげて彼に視線を戻すと一氏くんと冷戦を繰り広げていた
なんかお互いにガン飛ばし合ってるというか、薄ら聞こえてくる会話の内容が小春が可愛いだと私の方が可愛いだの…断然小春ちゃんだろうが!


「絶対小春ちゃんの方が可愛いよ…」

「恋は盲目って言うしなぁ」

「一氏くんから見ても小春ちゃんがそうだもんね」

「アカン、俺からしても手ごわいはこの子…」

「???」


白石くんの言うことはよくわからないが一氏くんが小春ちゃんが好きなのはよくわかった
光くんもいつかは好きな子の為にあんな風に言いはれるようになるんだろうね、あの子一途そうだし

そう頷いている私を彼が好いていることは周りから見ても一目瞭然なのだが、全く気づくこともなく



じれったくなった彼が直球で告白しようと決意するのはもう少し後のお話し。



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special thanks しらたま様 読者様
しらたま様のみお持ち帰り許可します。
s.p.
ツンツン要素少なくてすみません><


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