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あの時は状況についていけなくてましな対応が出来たけど家に帰ってしみじみ考えたら凄い状況だったわけで
というか私人生二度目の告白をされていたわけで
「うぁ〜…!」
あんな近い距離で真剣な顔とかもうね、私のライフがゼロだよこのイケメンめ!
でも告白されたにしてもどうしよう私そう言うのは大好きだけど恋愛経験は皆無だから好きとかよくわからんし!
いやでも家族とか友達の愛とはまた違うのかな…きっと違うんだろうな…でもわからないしな…
「でもなぁ、あの大先生も恋愛を語るのは愛をしてからって言ってたしなぁ」
BLと言えばね、あれですよね。
BL好きの半分以上はあの純情な話通ってる人がいるはずなんだけどどうだろうか。因みに私はロマ派だ
更にどうでもいいけど私基本的に主人公が右側だと嬉しい、稀に左でも大丈夫な人いるけどね。
なんて考えては見るものの図書室での事が頭から離れない、折角いい調子でそれてたのに再び思い出して顔が熱を持つ
「あーもう…」
どうしてくれるんだこの野郎、私は暫く再起不能だ
「うわああああ!」
顔を両手で覆いながらベッドの上をごろごろして最終的に壁側にぶち当たった
「ううう」
恥ずかしすぎる、よく考えなくてもあの状況は恥ずかしすぎる
――コンコン
「っ!!!!」
「姉さん、もうすぐ夕御飯できますよ」
ノックの音で心臓が止まるかと思った、比呂士の言葉を聞いてそう言えばそんな時間だったと気づく
「姉さん?入りますよ」
「…」
しかし再起不能状態の私は壁側に顔を向けぴったりとくっついたままだ
「何やってるんですか姉さん」
「再起不能状態」
「はあ?」
「今の私は人前に出れる状態じゃあないんだよ、わかるかー比呂士」
「わからないので説明してください」
「うぇ…」
普段妄想ばっかりしてる私だけどこればかりはどうしようもないので彼の力を借りることにしよう
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