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「雅治くん?」

「…ありがとう先輩は先輩じゃろ?」

「貴方が先輩ってつけてるんだから先輩でしょ」

「じゃあなんで幸村はちゃん付けなんじゃ?ですか」


雅治くんがそれはそれは子供が拗ねたようなような感じの表情でいうものだからつい可愛いっ!と叫びそうになったがなんとか耐えた
そして口元を押さえつつゆっきーの方を見る、凄く天使な笑顔なんだけども何処か勝ち誇ったようにも見えるのは気のせいですか


「ああ、俺はありがとうちゃんからそう呼んでって言われたから」


なんでだろう、からに凄いアクセントが入って聞こえたんだけど
そういうと雅治君は私の両方をガシッと掴んできた


「ありがとう先輩!」

「うぇ、な、なに?」

「ありがとう先輩は、その…」


ん?なんか弱弱しい?


「ありがとう先輩は幸村が好きなんか?」

「え?(普通に友達として)好きだけど」

「!!?」


君も友達なら好きだろ、ラブの方の好きに発展してもいいのよ 
なんて思っていると赤い子がバシバシと雅治くんを叩く


「ドンマイ!」


すると余程放心状態だったのか雅治くんはそのまま私に向かって倒れてきたわけで
皆が驚いてる中でまぁ私と彼のそれがくっついちゃった訳ですよ


「んっ」

「っ〜!!!?」


私は驚いてポカーンとしていたが雅治くんは驚いてバッと私から離れた 
真っ赤になって信じられないと言ったように口元を押さえ震えている 
これ私相手じゃなかったら凄い萌えだったのにな…残念だ…


「…」

「いや、あの…悪ぃ」


赤い子がそう言って困ったように頬をかいた、そういえば名前聞いてないや


「もしかしてファースト?」

「っ!」


そういうとありえないくらいさらに顔を赤くしたので私は余計相手が自分であったことに悔しさを感じた


「ごめんね最初が私なんかで…ああ、でも私も初めてだから許してね?」

「え…ありがとうちゃん、初めて…?」

「う、うん」


今度はゆっきーがありえないといった表情をした 
いやいや私が初めてってそんな驚くことか?


「…」


ゆっきーは急に真顔になったかと思うと雅治君の胸倉をグイッと引っ張った


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