ツンデレ財前とその彼女
「光、おはよう!」
「…はよ」
突然ですが光はクーデレというよりツンデレだと思うんです!
普段はツンツンしてて毒を吐きまくるけど偶にデレるこの比率が何とも言えず素晴らしいと思うの!
私の内心がこんなに荒ぶってるなんて知らない目の前の彼は依然態度を変えないまま
でも私が付き合い始めて分かったのは心を許した人にはデレる確率が上がるって事!
そう、例えば…
――― in 昼休み
「おい十万打、これ運んどいてくれ」
「え゛…はーい」
昼休み、ようやくお昼になってご飯が食べられると思ったのにまさかの仕打ち
先生をジト目で見送りながらクラス全員分のノートを持つ、思ってた以上に重くて眉を潜めた瞬間ひょいっと半分以上のノートを横にかっさらわれた
驚いて隣を見ると光が何食わぬ顔でこちらを見た
「光…」
「はよ行くで」
「う、うん」
「…はよ運ばな昼休み終わってまうやろ」
聞いてもいないのに言い訳をする彼にジャスティスを感じた瞬間だった。
別の意味でキュンとした、頬染+そっぽ向くは反則ですよ光さん
――― in 放課後
「委員会の仕事で随分遅くなっちゃったなぁ…」
「ありがとう」
「あ、光も部活終わり?」
「おん…で」
「ん?」
「自分なんでまだ学校におんねん」
普段も一緒に返りたいのだが部活があるから先に帰れと言って聞かない彼が
不機嫌そうにこちらを見下ろしてきた…く、身長低いが故の屈辱←
「委員会の仕事のせいだよ、不可抗力!」
「…っち」
「え、舌打ち!?」
「…帰るで」
「ま、待って!」
置いていこうとする彼の後を慌てて追いかける
「…ったく、俺が気付かんかったら一人で帰るつもりやったろ」
「うん」
「はぁ…これだから嫌やねん、こない時間まで学校おったら帰り危ないやろ」
「光…」
「別に、心配とかそういうんやないで!」
なんだかんだで私のことを心配してくれている彼はさり気なく私の手を浚う
…なんと言うか最後だけテンプレのツンデレを頂いて後は男前なだけだったような気がするけど!
けど光はツンデレだと思うの!これだけは譲れない!
「さっきから何変な顔しとんねん」
「変な顔!?」
「まぁそないな顔しとったら嫁に貰ってくれるやつおらんやろ」
「えー酷い…光はもらってくれないの?」
「…しゃーないなぁ、俺位やろしな」
こんなやり取りが何とも言えず好きな私、ツンデレ推しの理由が少しでも伝わればいいなー
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special thanks 蒼華様 読者様
蒼華様のみお持ち帰りを許可します
p.s.
お待たせしてしまってすみません><
書いてるうちにツンデレの定義がわからなくなって
ツンデレとクーデレと普通に男前が混ざってしまって申し訳ない
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