「この馬鹿もんが!一般生徒、しかも女子にボールを当てるなど言語道断だ!」
「す、すんませんて!」
「俺じゃなく彼女に謝れ!」
「二人ともうるさいですよ、保健室で騒がないでください」


私の膝に消毒してくれている柳生くんが切原くんと真田くんに怒る


「それにしても仁王、何故お前までついてきているのだ」
「ピヨ」
「…」
「膝はこんなものでしょう…頭の方しっかり冷やしてくださいね」
「はい、ありがとうござました」


…それにしても、ここにいる四人、一応数回は会ってるんだけどね…ばれてない奇跡
まぁ雅くんにバレてないのにほかの人にバレるわけないか


「皆さん練習に戻っても大丈夫ですよ」
「しかし…」
「ほら、レギュラーが四人も抜けてたら…ね?」
「…わかった、うちの後輩がすまなかった」
「いえいえ」


あ、今凄いいつも通りの話し方をしてしまったけど…ま、大丈夫か 

そうして戻っていく皆の姿を見ていると…何故か柳生くんだけこちらを見てる


「…あの?」
「5万打感謝さんですね」
「え!?」
「…やはり、そうですか」


ため息をつきながら困った人だという…面目ない


「どうしてそんな恰好を?」
「…会社の同僚がここの卒業生で、制服きたらバレないよってそそのかされまして…」
「で、我々の練習を見に?」
「うぐ…おっしゃる通りで…」
「全く…やっぱり姉弟ですね」

柳生くんにそれを言われると何も言い返せないのだが

「でも、どうしてわかったの?」
「強いて言うなら癖、ですかね」
「癖?」
「仁王くんが詐欺をかける時の癖が貴女にも見受けられたもので」


凄い、流石長い事ダブルスやってる柳生くんだからこそわかる事だ…

「で、どんな癖なの?」
「わかりずらいものがいくつか…でも秘密です」
「えー」
「仁王くんに言われても困るので」

何が困るのかよくわからなかったが、多分無理に聞いたら今日見に来てたことをバラされるだろう

つまり、暗黙の了解で行われる駆け引きだ…うん、この子ほんと雅くんが気に入りそうな子だわ


「…とりあえずしばらく休んだらすぐ帰った方がいいですよ、部活が終わる前に」
「…うん、ありがと柳生くん」



彼の言うことは正しい、その後は部活が終わる前に家に帰ってすぐ着替えた…出かけないけどナチュナルメイクもしてね


「はぁ…無駄に疲れた…」
「ただいま」


一段落着いたところで丁度雅くんが帰ってきて…ふと気づいた…頭冷やしてたらバレるじゃん
そう思って咄嗟に座っていたソファに寝転がる…頭を押さえている氷嚢を隠すようにして


「おかえりー」
「ねーちゃんソファ陣取るのやめんしゃい」
「頭痛いんだもん姉を労わりなさい」
「これだからねーちゃんは…ん?」
「どうしたの雅くん」
「…その足の怪我」
「え…!?」


膝を見ると先ほど柳生くんに治療してもらった怪我…やばいズボン履けばよかった…
そう思って反射的に起き上ってしまった…と同時にボールぶつけたあたりに触られた


「痛っ…」
「やっぱねーちゃんだったんか」
「…てへ」
「可愛い子ぶってもダメじゃ」


その後柳生くんには気づかれたと言ったら余計にこっぴどく叱られました…何故

全然休めなくて寧ろ疲れたけど偶にはこんな休日もいいかななんて思ったり…思わなかったり



special thanks リクしてくださった匿名様 読者様


/あとがき/

初めまして!私の好みで社会人の姉の方にさせていただきましたが…要素あんまりねぇ…orz
時間軸が関東大会と全国大会の間なのは青学との戦いの話を入れたかったからと、幸村氏が居ないタイミングがよかったからです
うちのサイトの神の子無敵なんできっと見抜いちゃいそうだし、どこでもついてきそうだったのでお休みしてもらいました
やっぱり姉弟は似るんだなというのとダブルス組んでる柳生だからこそわかる癖なんかも書いてて俺得で楽しかったですwww
最後はギャグチックに仲良しな姉弟で落ちつけちゃいましたが…いかがでしたでしょうか?
本当はブンちゃんとかほかのレギュラーも出したかったけど、私の糞スペックな脳では学校に忍び込む手段が思いつかなかったのです

リクしてくださった匿名様からのみ苦情、ご指摘などお受けします

 



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使えないんだぜ