「5万打感謝?」
「え゛」

一番知り合いに会いたくない時にこそ、遭遇してしまうものである…遡る事昨日の学校のことだ


「は、売り子?」
「そう!急に来れなくなっちゃったらしくて…」
「やだよ私、人見知りだし」
「大丈夫だって!」

そう言って今日某コ○ケに私を連れてきやがったのは友達であった

「5万打感謝はミクコスね」
「え、ミク…もしかしてウィッグとか」
「もちろんつけてね」

ミクをやることに不満はなかった、だけど似合わないしあの人混みの中をウィッグつけて居るわけである
友達と言い合いをしつつようやく着替え、ミクになっている私をみて友達は発狂した


「っきゃー!やっぱり私の目に狂いはなかった!5万打感謝めっちゃミク似合ってる!」
「そ、そう…?」
「これなら売り子…」
「え、やだ」
「ねえお願い居るだけでいいから!」


そうして連行された私は泣く泣くこの人がゴミの様だ!と言えるくらい人が溢れ返ってる場所に来たわけだ
はじめてくる場所に動揺を隠せない私、買いに来る人たちにミクだー!と騒がれ写真を撮られ…


「私、ちょっと休憩したい」
「んー気晴らしに散歩でもいってら」


今思えばこの時の友達の笑い方は可笑しかったと思う
だってこんなところでコスして歩いてたらどうなるかなんてコミ○に何回も参加してる彼女なら良くわかるはずだったから

それに気づいたのは複数の人達に囲まれた時であった、良く考えたら売り場では勝手に撮られてたわけで…うわー金とるぞ…今更か

そしてようやく解放された時に冒頭に戻ったわけである


「やっぱ5万打感謝やろ」
「ひ、人違いじゃないですか?」

目の前にいるのは黒髪ピアスのイケメン、見覚えがありすぎる
だって彼は私の従兄弟である、私は生まれてすぐ東京に連れてこられたけど彼とは何回も会っているから顔は知ってるわけで


「後でチョコやるで」
「え、いる!」
「…」

し、しくじった…好きなチョコにつられて普通に返事してしまった私
大体こんな人混みの中で出会えた方が奇跡なのだが…いや現在進行形でその奇跡起きてるか…


「にしても5万打感謝がミクコス…」
「友達に着させられたんだけどなんか文句ある?」
「別に、寧ろ友達ナイス」
「は?」
「ミクさん写真お願いしますわ」
「…はい」


別に仕事してるわけじゃないのに言われると断れないこの性分が恨めしい
彼は一人で来ていたらしく私は写メで2ショットということになった…近い、イケメンが近い

だけど写真は撮れば終わりだし、そう思ったのだがとり終わっても依然距離は近いまま


「光、写真撮り終わったよ」
「おん」
「…光?」
「アカン5万打感謝テイクアウトできひん?」
「テッ…はぁ!?」

このイケメン真顔のまま凄いこと言いだしやがった


「む、無理!」
「5万打感謝似合いすぎてアカン言うてんのわからん?」


そう言った光は私に一人で歩いてたら危ないだのお持ち帰りされるだの意味不明の事を言い出した、あれ、光ってこんなだったっけ?


「…しゃーないから終わるまで待っとる」
「え、でも光帰り」
「今日5万打感謝の家泊まるつもりで来たから大丈夫や」
「…」


この人、結局のところテイクアウトするつもりだったらしいです


「出来れば今後はミクコス俺の前限定で頼むわ」
「何故…」
「さっきから言うてるやん、かわええからやって」


これ以上変な虫ついたらどないすんねん、彼のこの言葉に私は変に期待してしまっているのだった
熱さのせいでもウィッグのせいでもない

この期待は彼の言葉と繋がれた手が教えてくれるものだったから



special thanks リクしてくださった匿名様 読者様


/あとがき/
リクありがとうございました、お話の方は短編の方で書かせていただきました!
実際私が○ミケに参加したことがないのでどこか間違ってたらごめんなさい><
更に言うとしたらリクに添えて無いかも…キュンと出来るのかこれ
若干というか結構無理矢理な感じがしてしまうのが…うむ…

リクしてくださいました匿名様からのみこのお話の苦情、ご指摘をお受けします

 



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使えないんだぜ