彼氏が合宿いってますなう、というより彼氏という実感がまだわかない 
いや彼氏だというのは分かるけど意識するとなんかね!

なんか恥ずかしくてベッドの上ゴロゴロしちゃうというか 
そんなこんなで財前くんの事を考えていたら突然会いたくなった


「…合宿でしたー」


くそうなんてタイミング悪いんだ、会いたいけど会えない…
せめて電話したいなーでもいつ携帯見てるかわからないし
でも声聞きたいってだけで電話したら怒るかな?


「…メール入れとこうかな」


とりあえず大丈夫そうな時間帯に電話したいとメールを送った2分後に電話が唐突にかかってきた
…財前くんてメールの返事返さないで電話するよね


「もしもし」

『電話したいとか、どないしたん?』


ちょっとだけ不安そうな声色だったから変な心配させちゃったかもと内心彼に謝っておいた


「えっと…怒らないでよ?」

『おん』

「迷惑だったらごめん」

『ええから、はよ言いや』


急かすようだが優しい声に私は一呼吸入れてからそれを口にした


「声、聞きたかっただけなの」


そう言うと彼からの返事がなくて、やっぱり怒っちゃったかなと思っていると彼がやっと口を開いた


『俺も』

「え?」

『めっちゃ声聞きたかった、てか会いたい』

「!」


全然迷惑なんかやないわ その言葉に心が温かくなった


「私たち、同じこと考えてたんだね」

『せやな』

「へへ、なんか嬉しいな」

『…』

「照れない照れない」

『照れてへんし』


いつも通りの会話なのになんでこんなに温かくなるんだろう

とりあえず、財前くんが好きだっていうのは再確認できたからいいかな



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