「あんただったんですか」

「おめぇかよ…」

「え、二人とも知り合い?」


光と亮兄はどうやら知り合いらしい…が一体どこで出会ったのだろう
亮兄は東京に住んでるし…たまたま光が東京に行ったときに遭遇したとか?


「いや、俺らテニス部やし」

「…あ!なるほど!」


光に言われてようやく気付いた。
そう言えば二人ともテニス部のレギュラーだった
それなら知り合いでも辻褄が合う…二人とも全国大会にいったんだからどこかしらでの面識位あるよね


「今度からお兄さん呼ばなアカンのですか…」

「いや何結婚を前提みたいな話の流れになってんだよ」

「え、しますけど」

「お前…ふざけるのも大概にしろよ?」


今二人の表情や話の内容を聞く限り、一言で言うなら正に一触即発。
私も止めに入りたいのだが二人がピリピリしすぎてどう割り込めばいいのかわからない というか割り込んだところで二人に一蹴りされそう


「どっちにしても俺は反対だ、音彩にはまだ早すぎる」

「そんなん音彩が決めることや」

「こっちは音彩がこんな時から面倒見てんだよ」


と言って低い位置で手を翳す亮兄、一瞬小さい時の記憶が過ぎったが、口に出すことはしなかった


「私ココアでも飲んでるから話し合い終わったら呼んでね…って聞いてないし」


二人してヒートアップしてきちゃっている、私の言葉も聞こえてないらしいし


「二人とも激ダサ、だね」


作り終わってもなお喧嘩している二人を見てそう呟きココアを一口飲んだ


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