真兄
「奈々緒さぁーっぐふ」
「貴様…奈々緒様に飛びつくなどという愚劣な行為を…」
可愛らしい音を立てて叩き落とされたコンとそれを見下ろす白百合、凄いデジャヴを感じる
そして二人の言い争いが始まるわけだが…二人ともぬいぐるみに入ってるわけでライオンのぬいぐるみと猫のぬいぐるみがピーピー言ってるわけだ
要するにただ可愛いだけである
「一護、先に真兄に報告しないといけないからちょっと待ってて」
「ああ」
押入れを開けて座ると死神は押入れ好きなのか?と呟いていたがそこはスルーしようと思う
携帯…じゃなくて伝令神機を取り出して真兄に連絡を入れる
「もしもし、真兄?…うん私、報告少し長くなるんだけどいい?」
今日起こった事を事細かに説明した、皆報告を受けていた以上に霊圧が上がっていた事、雷光が謎の霊圧を感知したこと
中級大虚が出た事と彼らの霊圧が関係しているのか記操神機が使えなかった事などを出来るだけ簡潔に
『そりゃ難儀なこっちゃなぁ…』
「でしょ?で、こうなった以上彼らにも協力してもらうしかないと思うの」
『ま、しゃーないな…制御装置人数分揃えるよう頼んでみるわ』
「うん、お願いね真兄」
そう言って通信を切ると一護が不思議そうな表情をしてたいた
「どうしたの?」
「いや、お前親しくても上下関係はしっかりするだろ?」
つまり、真兄が隊長に戻りその部下になったにもかかわらず
兄呼びなことが気になったのだろう
「真兄が駄々こねたから…」
「おいおい、平子の奴隊長の面子丸潰れじゃねぇか…」
真兄の駄々こね移席事件(私命名)を一護も知っているのでまたかと呆れているのだろう
まぁ久しぶりに会うとこういうことになるんだろうと思う
だって喜助兄とかも酷かったし…皆も前よりデレてくるというか…
その分私も甘えちゃったりする部分もあるけど…流石にあんなに全面的に公開的、公衆の場ではやらかさないと自負している
「どっちにしろ、あの人のアレは悪化したと言えど昔から健在だから、喜助兄とダブるで」
「…疲れねえかそれ」
「うん疲れる」
「…」
何とも言えない空気が流れて私達は話題をすり替えた、この日その二人の話が出ることはもうなかった
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