開始早々面倒
「つ、疲れた…」
「お疲れさん」
「どうも…」
小さく呟いた言葉はしっかり彼に届いていたらしく前の席の仁王くんは私に労いの言葉をくれた
そして授業開始早々にマナーモードにして机の上に出していた携帯が振動して舌打ちしそうになった…こんなに精神的疲労を味あわせた締めが虚ですか…
スルーしたいけど此処担当の死神は反対側担当…あまりに広いので空座町の一護達と分担していたらしいのだが
私がきたので一護達の担当していた部分を私が引き受ける…まぁ簡単に言えば私の担当地区に出た虚だから速やかにってやつ
周りの人にばれない様に義魂丸を飲みあらかじめ空けておいた窓から外へ出る
「…めんどいなー」
『と言いながら瞬歩で移動かよ』
「いや瞬歩の方がすぐつくじゃんか」
雷光は元死神ということもあって自分の意思で擬人化…元の姿に戻ることができる
と言ってもそれは普段、戦闘の時は今のように直接脳に語りかけてくる
「っとう」
仮面を割るように頭から一刀両断する
『らくしょー』
「それだけにこの一瞬の為だけに駆り出された私は辛いよ」
『まぁまぁ、強い奴来るよりいいだろーよ』
「確かにね、最上級大虚(ヴァストローデ)とか来られたらもの凄い面倒だけどね」
『そう言うのは来ないだろ、多分』
藍染の一件から考えても来ない…うん、こないと思う。
『終わったならとっとともど…ん?』
「どうしたの?」
『いや…何でもない』
こういう時は私がわからない何かを察知した時だ、何でもないなら今は何も起こらないけど…追々起きそうで嫌だなぁ…
私は霊力だけバカ高くてそれを持て余している、だから彼の力を借りないと戦うことができないということをこういう時実感する
もう100年近くは生きたけどそれでも戦闘経験が浅すぎるのだ、雷光が居なかったら一護にも勝てないし…いや今では一護に勝てる人少ないか
更に言えば私が戦うより雷光を具現化した方が強い…まぁ零番隊の死神だったんだし当然だよね
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