こちらにきてからは
「俺部屋やのうて保健室で…まぁええわ」
そう思った時下からインターホンの音が聞こえたかと思ったら
先程まで聞いていた声がして慌てて降りていった
「隣に住むことになりました冬白奈々緒です」
「あらあらかわいらしい子やなぁ〜!」
「えっと、私親とは死別しておりまして一人暮らし何で何かあればお宅を頼るかもしれませんが…」
「まぁ!いっその事うちに住んでもええのに!」
「寧ろ俺がそっちの家いくわ」
「ぁ、財前くん!」
知り合いなのかと少し驚く母にテニスの試合で東京行った時に合ったと適当に嘘をついた
「奈々緒さん、大丈夫ですか?」
「うん、まだちょっと引きずってるけど…頑張る」
じゃあ家の片づけあるから
と出ていこうとする奈々緒さんを引きとめる
「一人じゃ大変やろ、俺も行くわ」
「そうやな、女の子一人言うのも危ないしそれがええ、夕飯はうちに食べにきぃや」
「え、でもそこまでご迷惑は…」
「ええってええって!うちは家族多いけん今更一人増えてもかわらんわ!」
「せや、気にせんとうち来たらええやろ奈々緒さん」
「…ありがとうございます!」
嬉しそうににパッと笑う彼女を見てやっぱり笑顔の方がかわええと思った
家を出ようとした時にオカンに呼びとめられて
「夕飯までに名前呼びにまで昇格してこいや〜」
なんて俺が片恋しとるのすぐばれたらしくて難題を当たり前のように出してきおった
少しはずいけど、押しに弱い奈々緒さんなら大丈夫やろ、俺も名前で呼ばれたいし
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