放置部屋 | ナノ


急展開な俺と君



「…」

あれから2ヶ月、奈々緒さんが夢に出てこん
やっぱり俺の頭が可笑しかったんやろうか、でも可笑しいならそれでもええと今なら開き直れるんに

それなのに彼女は夢に出てきてくれへん

「奈々緒さん…俺結構本気やったん、どうしてくれるん?」

声が聞きたい、顔が見たい、奈々緒さんが足りひん
そう思って俺は初めて奈々緒さんが夢に出てきた時のように保健室に行き授業をサボることにした

「…!」

目を開けると奈々緒さんと何時もあっていたあの空間に来る事が出来た

でも今回は勝手が違う


「…誰やアンタ」

奈々緒さん、ずっと会いたかった奈々緒さんがソファで寝よる 
けどその隣に座っているのは謎の男

「やっときたか…俺はまぁ神様的な存在だよ」
「はぁ?」
「俺の事は良いからマジな話聞いてくれるか?時間ないし」

そう言って真面目に切り返して来たので取りあえず追求するのを止めた

「奈々緒は…元の世界で死んだ」
「!」
「飛行機墜落事故ってやつ」
「な、んで…」
「エンジンの不都合…本来奈々緒は乗らんはずだった」
「それどういう意味です」
「修学旅行だったんだけど、奈々緒は急に高熱が出ていけないはずだった」
「…それ、いけなかったとしても」
「そうだ、奈々緒は周りの友達皆を失っていた」
「!」

そんなのあんまりやろそう思った

「人には定められた人生の長さがある…なのに奈々緒は熱も出ずに来ちまった」

それでな…と少し困った様な言い辛そうな彼に少し眉間にしわを寄せる

「一度死んでしまったわけだが奈々緒の寿命はまだ全然ある…だから別の世界に飛ばしたい」
「というと」
「お前たちは綻んだ夢の空間で何度もあってるようだし、お前しか任せられないと思ってな」
「…」

知ってる、という事はやっぱりこいつは神的な何かなのだろう

「ホントは記憶も消して生まれる所から初めてやりたいんだが…寿命以外で死んだ場合それが出来ない」

そして彼はこう続けよった

「奈々緒は暫く立ち直れないだろう…だからお前が支えてやってほしいんだ」

確かに、自分が死んだと知ったら
家族を残していってしまったのだと思ったら奈々緒さんは泣くに決まっとる


.

prev / next

[TOP]