放置部屋 | ナノ


ガチの夢の国



「ここどこ?」

寝たはずなのだが、気付けばフワフワした空間に居た…あぁ、夢だけど認識できるやつかぁ
なんて簡単に思っていたら後ろから不意に声が聞こえた

「アンタ誰や」
「!?」

こ、このクールで元乾役なあらやんボイスは…!?
そう思って振り返ると何故かテニスのウェアをきた財前くんが立っておりました(夢グッジョブ!

「えっと…誰?」
「やから、俺も聞いとるんやけど」
「あ、冬白奈々緒です」
「財前光…で、ここどこや」

あ、名乗ってくれるんだ。と思いながら切り返しに少し困った

「んー…私は寝たはずなんだけど」
「俺も保健室で昼寝してたっちゅーか…」
「あーサボり」
「サボってへんし」

ヤバいかっこかわいすぎるぞこの子!流石西の天才!ピアスが似合ってるよ!
夢グッジョブだよホントに!萌過ぎる!起きて覚えてたらブログに書くしかないだろ!

「っちゅー事はここは夢の中と…」
「そういうことになるね」
「じゃあアンタは何で俺の夢の中におるんや、初対面やぞ」
「寧ろ夢の中でこんなに会話で来てる方が奇跡だよね、私はホントの事言うと君の事知ってるけど」
「は?」
「あー…何かストーカーみたいないい方でごめんお願いだから引かないで」

若干引いた様子の財前くんにすぐさま謝った、やっぱり嫌われるのは、うん

「信じられないと思うけど私の世界では君たちの世界は漫画の話何だよね」
「嘘やろ」
「嘘じゃないんだよ、信じなくてもいいけどね」

流石にこんな二次元チックなこと話の中では信じてもいいが
実際に言われても中二病乙にしかならない

「っちゅーかその言い方やとアンタ別の次元の人やん」
「そーだね…まぁ世界観は一緒だから特に変化もないけどね」
「ふーん?」
「あ、そう言えば財前くんは今中学?」
「いや、中三やけど…」
「何故一年ずれている…」

微妙な時間の流れ乙ですと思いつつも私は彼に向き合う、ヤバいイケメン過ぎる

「まぁ中三なら私先輩だね」
「は?嘘やろ」
「同じ様な切り返し止めなさい私高二だからね、もうすぐ三年だからね」

毒舌なのも彼の魅力の一つだからこの切り返しは全然許せるのだが
…あ、なんかドMみたいなこと思っちゃったな
というか今気付いたが私普通にスウェットじゃないか、何でこんなラフなんだ死にたい

「……」
「何遠ざかっていきおんねん」
「いや、今気付いたら私スウェットだし美形に合わせる容姿じゃないというか、生まれてきてごめんなさい」
「ひぐらしか!又は日和かっちゅーねん!」
「どっちかというと後者ですほんとうにありがとうございました」

なんというかひぐらしは出るだろうけど
日和は出ないだろうと思っていたのによくわかったな流石天才

「っちゅーか…なんや明るなってきおるよな?」
「確かに…じゃあもうお別れだね多分」
「多分かいな」

悲しいけどずっと見ていたいけど
起きれなくなりそうなので仕方なく背を向けて手を振る

「んじゃ、また会えたら会いたいなぁ白玉ぜんざいの大好きな財前くん」
「な、ちょ…」


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