「やっぱり、私が一番可愛いのよね」

そう言って優雅にティーカップに口をつける彼女を見て私は微笑む


「うん、私も明日(あけび)ちゃんが一番可愛いと思う」

「…まぁ、みおは私の次に可愛いって認めてあげてもいいわ」

「褒めすぎだよ、私あんまり可愛くないし」

「あら、私の言う事が間違ってると思ってるの?」


ムスッとしたように返されて少し返答に迷ったが素直に返事をする

「…そんなことはないけど」

「なら素直に喜びなさいよ」

「…ありがとう、明日ちゃん」

「それでいいのよ、最初からそういいなさい」


満足そうに笑った彼女は何と言うか凄い綺麗だと思う、例えるなら女版跡部というか 
私はこの世界に来る前の記憶がある、明日ちゃんも同じ、私達は同じモノを共有している


「それにしても四天宝寺は逆ハーの補正が効くまで時間がかかったわね」

「そうなの?」

「ええ、氷帝の人達にはすぐ効いたのよ」


そういう彼女はお金持ちの子として転生し、今に至る 
だから先程例にした跡部や其の他の人達とも結構仲がいいのだ 

一方の私は今までの人生が凄い悲惨だった、人間不信にもなった…というか現在進行形だけど 
絶望から救いだしてくれたのが明日ちゃん、彼女が居なかったら私は今頃生きているかも危ないところだ


「それにしても貴女本当にいいの?」

「何が?」

「レギュラーと関わらなくて」

その言葉を聞いて一瞬キョトンとした


「…私、目立つの好きじゃないし傍観してる方が好きだな」

「そ?」

「うん、でもどうしてそんなこと聞くの?」

「…別に、学校で貴女と話す機会が少ないなと思っただけよ」


その言葉に私の心が一気に温かくなった


「明日ちゃん、好き」

「…わかってるわよ、私もそうだもの」


照れたように顔を背ける彼女、やっぱり大好きだ、私のたった一人の大親友



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