財前光と365days | ナノ

財前くんのジャージ着たいhshsしたい



「さ…サイアッック!!!」

私が叫ぶと体操服を手に持ってた白石くんがこちらに振り返る

「それどこの夕闇探検隊やねん」
「いやおトイレ集団だけど…じゃない!そんなことより一大事だ」
「どした」
「体操服忘れた」
「あー…ドンマイ」
「ドンマイじゃねぇよ」

ただでさえ自由時間動かないのにさらに体操服まで忘れたとなれば運動苦手の私の体育の評定がまた下がる!
なんという失態だ、そう頭を抱えていると白石くんは当たり前のように言う

「そない悩まんでも財前に借りに行けばええやん、うちジャージ指定のやなくてもええやん」
「…その手があった!!」
「はぁ…」

なんで今まで思いつかなかったんだろう、そうと決まれば早速彼の教室に向かおう、色々間に合わないだろうし

「光ー」
「ちょ、ぜんざいどしたん」

急な私の登場に若干焦っている光
それもそうだろう普段なら用事がある時は呼んでもらってるし
こんな風にいきなり教室に入ったりもしない、けど今は時間が惜しい

「光、ジャージ持ってる?持ってるよね、貸して!」

そういうと光は呆れたと言わんばかりに思いきりため息をつきやがった、本人を目の前にしてなんて奴だ

「…忘れたんか」
「無論」
「無論、やないわアホ」
「いてっ」

立ち上がった光にデコピンをされた、地味に痛い
なんだかんだとグチグチ言いつつもロッカーからジャージを持ってきてくれた光はやっぱり優しいと思うわけである、まる

「て、ここで着替えるんかい」
「時間がない、羞恥プレイなのは百も承知」

チラチラ見てるクラスの奴らめ、気づいてないとでも思ったか!
そんなことを思いながらYシャツの上から長袖を来てスカートの下に長ズボンを履いてからスカートを脱ぐ

「…光、ジャージがぶかぶかであります」
「そりゃな、ピッタリやったら怖いわ」
「むー…ぁ、光の匂いする」
「っ…自分何言うとんねん」
「え、聞こえてた?」
「聞こえとるわ!」

小さく呟いたはずの言葉はどうやら聞かれていたらしい

「教室やなかったらくっとったわアホ」
「ちょ!破廉恥な!」
「ぜんざいの発言の方が破廉恥やろ…ええから授業遅れるで」
「わ、マジだ、いってきまーお昼に返すね!」
「おん、いってら」

なんだかんだ言ってちゃんと廊下まで出てきてくれて見送ってくれる光にキュンとしたわけだが、しかも手振ってくれるおまけ付き


「おーほんまに借りてきたんか」
「うん」
「ぜんざい彼ジャーなん!?そうなんか!?」
「ちょ、落ち着け」

のんびり迎えてくれた白石くんとは対照的にうるさい位何故か動揺している友達

「ちょ、ぜんざい財前のジャージやろそれ!?」

更にうるさいのが現れた、どうしようか…とりあえずシカトするか!←

「…ブカブカだからか余計に温かいわ」
「おん、惚気んでええからなぜんざい」

冷静に反してくる友達にさっきの動揺はなんだと聞きたい
とりあえず私は体育の授業中一方で光がいろんな意味で悶えてたことに気づくはずもなかった


(にしても光のジャージほんといい匂いなんだけど…ん?この思考て変態?)
(俺のジャージ着てあないなこと言うとか反則やろ)

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