大学生財前くん拾った話が何故かこうなった
「ぜんざいさんぜんざいさん」
彼と同居して早二ヶ月、わかった事がある
彼は仲間に連絡をしてから少し荷物を持ってきて家で暮らす様になった
バイトの時は行送り迎えしてくれる
そしてまさかの同じ大学らしい、これは驚きだ
こんな美形がいたらすぐ気づくはずなのだが…最近同じサークルにはいったので彼と一緒に過ごす時間が長くなった
後彼は所謂クーデレというか結構冷めてる大人びた人だということも知ったのだが…
何故か私の前では別人と言いますか、何故かベッタリと甘えられてます。
現在進行形で、キッチンで料理を作っていたのだが後ろからギュッと抱きしめられてます
「光くん、危ないよ」
「大丈夫です、邪魔にならない程度にくっつくんで」
それどういう・・・
よくわからないけど、一人暮らしで結構人肌が恋しかった私には彼の甘えは結構中毒性があって
くっつかれても逆に嬉しいというか何とも言えない心境だったりします
でも偶には仲間に顔を見せないといけないみたいで、今日は帰りが遅かった
彼がいるようになってから一人でいるこの部屋がなんだか寂しくて素直に言ったらこうなった訳だが…
「光くん」
「なんです?」
「…なんでもない」
「?」
今はいてくれるけど…いつかは彼もここを離れるのだろう
そう思うと、少し寂しくて…何故か胸が苦しくなった
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