眠りつつも探してくれる彼に萌える
「ん…」
目を覚ますと綺麗な寝顔が視界いっぱいに広がった…うん、今日もいい目覚め方だ
私も寝起きは悪い方だが彼よりはましだと自負している、低血圧でもないし
「喉、渇いた」
喉が飲み物を欲していたので離れがたかったが起きることにした
眠いせいか動きがゆっくりになるなぁ、
と考えつつも私の腰にまわっている腕をどかそうとしたら逆に力が強まった
「っ…」
動けないんですが、どうしたらよいでしょうか。
そう思ったのだがやはり相手は夢の住人、すぐ力が弱まったのを確認して腕の中からスルリと脱出する
すぐに冷蔵庫から飲み物を出してコップに注ぐ、飲みながら部屋に戻ってくると光が眉を寄せていた
「光?」
小さく呼びかけるが起きているわけではなかった
ただ眉を寄せて手をもぞもぞと動かしている
(…もしかしてこれは私を探してくれてると解釈していいのかな)
そう思いながらコップをデスクに置いて彼の隣に再びもぐる、するとぐいっと腰を引かれ元の場所に戻される
光も満足したのか寄せていた眉も元に戻り穏やかな表情で眠り続けていた
「…ありがとう、光」
眠りながらも私を探してくれていたことに無条件に嬉しくなる
私もギュッと抱き着いて目を閉じる…一番安心して寝れるこの場所で
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