トリップしちゃった系女子と対応しちゃう系男子
「〜♪」
この話は私が鼻歌を歌いつつパソコンをいじっていたところから始まった
「あれ、なんだろうこのページ…間違って飛んじゃったかな?」
急に変なページに飛んでしまったので焦りながら戻ろうとするがどのボタンも機能しない、仕方なく閉じようと思ったがそれすらできない
「ど、どうなって…!?」
フリーズでもないのに消せないのが少し怖くて強制的にシャットダウンしようと思った時
画面が目も開けられない位光りだして思わず目を閉じた ―――
「――きゃ!?」
急に浮遊感に襲われて変な声を出してしまった
「っ〜自分誰やねん」
「へ…」
ちょ、私きっとパソコンのやりすぎて幻覚まで見えるようになったんだきっとそうだ
だって現在進行形で私が押し倒してる人…夫じゃん!←
…いや私が勝手に夫にしてるだけだけど財前くんじゃありませんか!
「あれ、よう見たら自分…」
「な、何…」
「薄桜鬼のぜんざい?」
「ちょ」
時代違うー!
tk私みたいなのがそんな危ない世界いたらもう死んでるわ!
「でも服が現代…もしかして公式学パロの…」
「いや何の話してるんですか」
というかなんで乙ゲーの薄桜鬼の事そんな知ってるんですか貴方
そう思いながらもいそいそと彼の上からどく
いい加減私みたいな体重やばい奴が上に乗ってたら危ないだろうと思ったからである
「それにしても…」
「ん?」
「いやありえへん、ぜんざいが沖田の姉とか」
「え」
総司の姉設定かよおおおお!!!
正に将軍かよおおおお!というノリで叫んでやったさ、そりゃもう周りもビックリな位ね
まぁ心の中でだけど
「総司の姉かい…まぁ総司は千鶴ちゃんとイチャイチャしてるだろうけども」
「あれ総司ルートやったんすか」
「意味わかんないことを言わない」
ペチンと起き上った彼の手を叩いてふと我に返った
私なんでこんな漫才をしてるんだしかも財前くんと!
「…私ついに次元渡れるようになっちゃったのかな…取りあえずタイムマシン探そう、近くに自動販売機とかある?」
「銀魂ネタしとらんととりあえず落ち着き」
「…はい」
そんなこと言われましても急にこっちに飛ばされて私正直今後の事が心配です
確かに目の前に財前くんがいるのは素晴らしいことだ、動いてるし喋ってるし触れるし!しかし今後の生活というものが…!
「まぁ暫く俺の家居候したらええんちゃう?」
「え」
「俺一人暮らしやし大丈夫やろ」
「ちょ」
一人暮らしだと!?
てかよく見れば彼の顔大人びてる…
え、もしかして中学生じゃなくて大学とか社会人系ですかお兄さん!?
「まぁ暫くよろしゅう」
「ふ、不束者ですが…」
「ぜんざいおもろいな」
「そうです?」
さり気なく呼ばれた名前に今更きゅんとしたよ悪いか!
とりあえず衣食住が安定したところでこのままここに居候したい!
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