財前光と365days | ナノ

彼にこんなことされたら狂喜乱舞する


白玉パラレル番外(お互い身バレしてるけど付き合ってはいない)


「白玉ー」
「あ、ぜんざい」

お互いがネット上でコンビを組んでいる相手だと気づいてからは普段からもこんな呼び方が定着してた
まさか歌って作れるイケボのぜんざいがこんなにイケメンだとだれが予想したよ、神様は残酷だ

「そーいえば今日の夜あいとる?通話したいんやけど」
「明日日曜日だし全然おk」
「じゃその頃凸するわ」
「はいよ」

ついでに言うとこの歌って作れ以下略のぜんざいこと財前光の事が好きなわけで、あわよくば通話中に日付またげればいいなとか思ってる
自分の誕生日に最初に聞いてる声が彼の声とか嬉しすぎるだろ 

そんな思考を巡らせながら時はあっという間に経ちなんだかんだで夜の11時…通話がこないー
でも落ちてるわけじゃないからさ、退席中とか作業中でもなく普通にいる
忘れてるとかは絶対ないと思う…ということは彼のいう夜はまだ後のようだ

「早く通話こいー…っ!?」

と思いつつランキングを見ていた時に唐突に凸がきた

「っもしもし?」
「スマンいろいろしてたら遅れた」
「大丈夫だよ」

少し、失敗したかもしれないと気づいたのは通話が始まってから
ヘッドフォンをリビングに持って行っておいて来てしまったので近くにあったイヤホンをさしていたのだがさらにダイレクトに彼の声が響く
今の心境を一言で表すと耳が妊娠状態なんだが…そんなことを思いつつも通話を切りたくないがためにそのまま会話は続いた

時刻はもうすぐ0時、日付が変わったら誕生日だと言ってみようと思う、サイトとかでは誕生日書いてるけど彼には言ったことないし
私は彼の誕生日すぐ調べたけどね、好きだと調べたくなるものだよね。

「なぁ」
「ん?」
「もうすぐ日付変わるな」
「いつもみたいにオールフラグだね」
「…白玉」
「さっきからどーしたの?なんかそわそわって感じだけど」

そういうと彼は若干黙ってから口を開いた

「ぜんざい、誕生日おめでと」
「え…」

時間を見ると00:00、私の誕生日だ

「知ってたの?」
「当たり前やろ」
「うわ、なんか凄い嬉しい」
「喜ぶの早いわ、ニ○動のマイペ飛んでみ」
「うん…て、え、なにこれ」

投稿時間00:00で私宛に動画が上がっている
すでに2,3分経っているのに100再生以上いっている所には流石だと感心する

「聞いて」
「う、うん…」

動画に飛ぶと主コメに「相方の白玉に送る誕生日ソング」とだけ書いてあってあとはマイリスに飛べるリンクなど
タグには投稿時間に愛を感じる 式場が来い 白玉さんのアンサーソング希望などがあった

ちょっと意味が分からないなと思ったのだがさらに意味が分からなかったのが自作自演タグ
少し緊張しながらも再生を押す

「嘘、歌ってるのぜんざい?」
「ええから最後まで聞けて」
「わ、かった」

ぜんざいにしては珍しく若干スローテンポのラブソングだった、というか歌うますぎだし写真のセンスありすぎ

「ぇ…」

歌を聞いてて思ったのは、男の子視点の歌だけど、片思いの相手の子がどう考えても私だった
それは決して自惚れているわけでなく、歌詞の内容が普段の私と彼のやり取りだったりしたからだった

「アンサーソング作るから歌詞と歌よろ」
「…可愛い系の曲じゃないと歌わないからね」

後、更新するのは光の誕生日だから 
そういうと、彼がいつも以上に柔らかく笑ったように感じた


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