白石と後輩と彼ジャ





「蔵先輩」


先輩呼びの時は名前が長いので愛称で呼ぶことに決めた、付き合い始めて一週間後の話


「茜?…茜が三年生の教室来るなんてどうし…」

「え、えと…長袖、持ってる?」


困った様に言う彼女にああ、と意味を理解した 
彼女の姿は半そで短パンだったのだ


「今持ってくるな」

「う、うん、ありがと!」


ホッとしたのか安心したように笑う彼女が可愛くて思わず表情が緩む


「ほら、風邪引いてまう」


そういってフワリと肩からかけたジャージに微笑んでお礼を言う彼女に見惚れる
ホンマかわええ、彼女に出来たなんてホンマ奇跡やろ、俺幸せすぎておかしなりそうやわ


「白石ー何話して…って、え?」

「あぁ、謙也、邪魔せんといてな…茜充電中やねん」

「ええと…充電、です」


謙也が此方に来て停止したのも放置や、今は茜を充電する方が大事や
ホントは抱きつきたいけど恥ずかしがり屋な彼女の為に手を握り締めるだけで我慢やねん


「茜体育いかんでうちのクラスにおり?」

「駄目だよちゃんと出ないと…」

「せやで!てか白石彼女おったんかい!」



その言葉でただでさえ視線が半端なかったのに周りから悲鳴まで聞こえてきた気がする


「おん、大事な彼女やねん」

「二年の菅野茜です」

「俺は忍足謙也や、よろしゅうなー」

「はいよろしくです」

「茜人見知りやから優しくしてやってやー、あ、皆もよろしゅう」


一応、牽制の意味も込めて周りに言うとなんとなく承諾してくれた
そんなこんなでグラウンドを見ようとおもたら体育館や言われて少しテンションが下がる

けどジャージに茜の匂いがついてる思うと少し興奮するし

てか彼ジャとか萌えるわ…俺今なら変態でもええわ




.