丸井と仁王と休み時間
授業終わりの鐘が鳴って私はカバンを漁る
「うーまだ次2時間目なのか…帰りたい」
朝ごはんとして持ってきたパンを取り出しながらそう呟くと見事に丸井くんが反応してくれた
「菅野いつでもそれ言うの早すぎだろ」
「大丈夫、起きた瞬間から帰りたいって思ってる」
「早すぎだろwそれどこに帰りたいのかわからねぇしw」
「まぁ確かに、でも学校来るのだるいし学校が来い」
「それもそれで嫌だけどな」
そんな会話をしつつパンをもそもそとちぎって食べているとひょいっと手元からパンが奪われた
パンの奪われた方向を見ると仁王くんが私のパンをちぎって普通に食べているじゃないか、ふざけるな私の朝食を
「仁王くんやい、それは私の朝食だよ」
「ごちそうさん」
「いやいやいや何ナチュナルに食べてるのか聞いてるんだけど良いとは言ってないぞ」
そう言ってひったくたられたパンを取り戻す…くそう一欠けら位犠牲になってるじゃないか…
「この一欠けら、私から奪った事は万死に値する」
「ブンちゃんじゃあるまいし食に執着しすぎナリ」
そう言うとだよなーと賛同した丸井くんが数秒隔ててはぁ!?と声を荒げた
「俺じゃあるまいしってどういうことだよ仁王!」
「プリッ」
「出たな仁王ワールド、私にはその世界観解らんよ」
「お前さんの菅野世界観のがわからんけどな」
「私を理解できるのは私だけでいい」
「菅野、オクラ入ってるぞ」
「あー偶になるんだよね…」
ネタわかる人がいるだけで幸せだと思う
そう思いながら私は残った少しのパンを全て口に放り込んだ。
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