滝と誕生日
「なん…だと…」
「だからー俺の誕生日昨日だったんだよね」
なんということか、今までにこんなにどうしていいのかわからなくなった瞬間はないというほど動揺している
「な、何故言ってくださらなかったのですか…」
「俺誕生日で騒がれるの嫌だから」
「あー…うん、それは前から知ってるけども」
確かにファンクラブの子たちが滝くんって誕生日いつなの?ねー?
とか凄い聞いてたけど秘密☆で誤魔化していたのを良く覚えている
覚えて入るのだが…
「私には教えてよその位…というか気づいたのが今日とか、せめて昨日気づきたかったよ、頑張れよ昨日の私」
「もう過ぎちゃってるからどうしようもないよね」
「うわああ言うなああああ!」
「君本当に周りにいないタイプだよね、反応が面白いよ」
そう言ってエンジェルスマイルを無料でくれる彼だが私の心の中は依然嵐に襲われている
だってリスペクトタッキー(本人に言ったらぶっ飛ばされるであろう)の誕生日が過ぎてるどころか昨日という変におしい感じで聞いたことに凹む
一ヶ月前だったよと言われた方がまだ心のダメージは少なかったのに…
「もう駄目だ立ち直れない細胞レベルから生まれ直さないと自分が許せない」
「そんなに前から始めなくてもいいのに」
「でもねタッ…滝くんや、わたしゃ自分が許せないよ」
「何キャラなのそれ」
タッキーと言いそうになって変な喋り方で誤魔化したらうまくいった、それにしても最近滝くんのツッコミスキル上がった気がするよ
「もう今からでもいいからお祝いしたいです平民な私でも出来そうなプレゼントありませんか」
「あ、本人に聞いちゃうの?」
「アカン?」
「アカンくない」
あ、滝くんの口からアカンくないとか聞けるなんて…!
こんなに乗ってくれるのならこれから会話するときはどんどんネタに走ってみようかな
「俺としては誕生日昨日だって言っただけでこんなに凹んでる君が見れただけで十分だよ」
「なっ!?…で、でも滝くん」
「いーから、ね?」
「うー…」
滝くんマジ天使 天使過ぎて私やっぱり涙出てきそうなんだけど
「じゃあさー今週の日曜日暇?」
「うん、暇」
「じゃあ一日俺にちょうだいよ、それでチャラ」
「ぇ、そんなのでよろしいんでございますでしょうか!?」
「敬語の使い方おかしいよ」
もちろんわかってるけど…え?
ちょっと待って…え?
「寧ろ私へのプレゼント…これが女神からの贈り物か…」
「どうしたのいきなり」
「き、気にしないでくれ!」
「?じゃあ日曜日、開けておいてね」
「全力で承知した!」
かくしてエンジェルTAKI(こっちの方がぶっ飛ばされそうだ)が快く誕生日のプレゼントを了承してくれたので安心した、提案者彼だけどね
それにしても私の日曜日だけでいいのか…本当に私だけ得で終わりそうで怖いけど
私は休みにも滝くんに会えるし事だしいいか。
.