霊感のある子と仁王2
「私の…せい?」
私が小さく呟くと彼はそうだという、だけど彼女は違うと叫ぶ
『茜ちゃんのせいじゃない、私がっ…!』
「気づいとるんじゃろ…お前は幽霊、菅野は生きとる…住む世界が違う」
「っ…」
私がかまってあげるせいで逆にそれが未練となりこの世に繋ぎとめることになってしまっていたのだろう
霊を成仏させる方法は未練を無くすことだから…それなのに私は逆に未練を作ってしまった。
『私は…茜ちゃんが一人にならない様に一緒に居ないといけないの』
彼女と初めて出会ったのもこの場所だった
友達なんて呼べる相手も居なくて一人空を見上げていると彼女が不思議そうな表情をしながら私の顔を覗き込んできたのだ
『偏見、軽蔑するような人間ばっかり、茜ちゃんは生きてて楽しいの?』
「!?」
『親にまで気味が悪いなんて言われて』
「…考えたこと、なかった」
言われて良く考えてみる、だけど楽しいと思ったのは大体すでに人間ではない彼らと話した時ばかり。
「菅野、耳を貸しなさんな…こいつが成仏せんのはお前さんのせいじゃなか」
「え?」
彼の言葉に思わず目を瞬く
「こいつはもともとお前さんをそっちの世界に引き摺りこむのが目的じゃろ」
『…あーあ、あと少しだったのに』
そう言うと彼女は目を吊り上げる
『貴方はいつもいつも邪魔をする、ようやく、ようやく見つけたのに』
どういうこと?いつも邪魔をするって…?
「俺の周りをうろつくそっちが悪い」
『…決めた、貴方殺すわ』
彼女がそういった時に周りの雰囲気が変わった
不味いと思った時彼が私の手を引いて背に庇ってくれる
邪気を突風のようにして襲いかかってきた彼女
一方仁王くんはなんてことない表情で手を前に翳しただけで邪気を跳ね返した
「この程度じゃ俺は殺せん」
『な、なんで!?』
「…とりあえずお前、消えろ」
『っ…茜ちゃん、迎えに行くから待ってて!』
「ぁっ…」
彼女はそう言うと私の返事も聞かずに消えてしまった
私は状況がうまく飲み込め無いまま彼女が消えてしまった場所をただ見つめていた
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これ以上続かないので補足
・茜は霊に好かれる体質
・仁王もそれに近い体質で小さいころから困っていた
・いろいろあって祓い屋の弟子になったのかわからんがそんな感じ
・幽霊の女の子は一緒にいてくれる茜が自分の居場所になってくれると思ってる
・自分でも何書きたかったかわからない