謙也とユウジと白石





「だーれだ」


私は笑いながら手で目を隠されている謙也を見た


「声が茜で手がユウジ」

「ぶー、正解はどっちもユウジでした」

「な、ズルいで!声真似使うなんて!」


そう言う謙也を華麗にスルーし私と蔵とユウジは次どうするかと話し合う


「じゃあ次茜やってみぃ!」

「いいよ」


ユウジが絡むと絶対わからないと何故か自慢気に、自分の事に用にいう謙也に苦笑しつつ目を閉じる
目を閉じると瞼の上から手を当てられて誰だと聞かれる


「あーまたどっちもユウジだ」

「え、なんでわかるん!?」

「凄いなぁ、俺でもわからんで…」


驚く謙也の声と蔵の声が聞こえてきた


「流石に彼女やしわかってくれな俺が悲しいわ」

「うわここぞとばかりに彼女て主張してきおったで」

「うっさいわ」

「じゃあ後ろ向いたままで誰が話したかわかるん?」


蔵が面白半分にそう言うと謙也がそれはいいと一人で盛り上がったので私の声当て大会が始まったのだった(謎


「浪速のスピードスターやで!」

「謙也」

「んんーっ、エクスタシー!」

「蔵」

「うわー流石や」

「またまた蔵」

「なんでわかるん!?」

「似てるけどユウジ」


「わからん、なんでわかるんかがわからん…」

「俺かて知りたいわ」

「奈々緒、なんでわかるん?」

「謙也、ユウジ、謙也…ちなみに全部勘だよ」



そう言って振り返ると驚いたような表情をされた
でも皆と長いこと居れば流石に声の違い位分かる、ちょっとした癖とかがなんとなく違和感覚えて…

しかし説明しても謙也にはわからなかったらしくしばらくの間私たちの間では声当てクイズをする日々が続いたのだった…。


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