エクスタピアスと四天の日



「アウトー!」

その声に周りの皆が落胆の声をあげる

「あー、またダメやったんか」
「あ、謙也おはよ、なにやってんの?」
「おはようさん」

皆が正門前に集まっていてなかには入れそうにないのがみてうかがえる
正門で何かあったのだろうか

「あれや、茜」
「なに、あれって」
「今日なんの日や?」
「え、四月十日....ああ、四天の日?」
「そういうことや!」

なんでも彼の話によると四天の日は生徒や先生総出で四天の日を祝うらしい
その第一関門がこのつかみの正門らしい

「OKサイン出るまではいれんのや」
「それ授業間に合わないんじゃ...」
「それをカバーすんのが団体戦や」
「なにそれ」
「つまり、一人やなくて数人で挑戦してもええっちゅーことや」
「あ、白石おはよう」
「おはよー、相変わらずかわええな」
「はいはいよかったねー」
「茜さんはおはようございます」
「おはよう!」

白石が俺と対応が違うと文句を言っていたがシカトだ
大体白石と財前くんでは普段の行いの差がありすぎる

「で、皆はなんかネタあるの?」
「俺考えながら寝てしもたんよ」
「謙也らしいね」
「俺は考えてきたで!茜とのラブラブ....!」
「はいはいモーホーコンビの三人目のメンバーになってこい」

「オー!ソコの四人なかなか面白イネ!」
『え、絶好調先生!?』
「ハハハ!君達合格!OK!」

その言葉にアウトになった人たちの悔しそうな声が聞こえる

「私たちなにもしてないよね」
「俺らの会話のなにかが校長の心つかんだらしいっすね」
「にしても財前までもが空気読んで絶好調先生なんてなぁ」
「....」
「ちょ!無言で回し蹴りとか容赦なさすぎやろ!」
「っち」
「こら財前、謙也倒れたら運ぶんめんどくなるやろ」
「え、そこなん??!そこなんか!!?」

こんないつもと変わらないやり取りをしながら教室に向かう
後日知った話だが、皆が狙いすぎていて日常会話の地味な笑いがクリンヒットしたらしい

まぁその話を聞いても私たちの会話のどこに笑いをみいだしたのかは不明のままだった


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