てるてる坊主で、恋もハレルヤ


[台本用]


≪登場人物≫
ブラック
グリーン
 ブルー
 ピンク
イエロー
 レッド





[歌/TV]

悪徳商法ゆーるさーないー
集えわーれらーがー
正義のみーかーたー


パンチだ!
キックだ!
必殺バナナチョーップ!


今日もがんがる
タラッタラッタラッ
タラッタッタッタン

レインボレンジャー
アッアーア
アアッアアッアッアー




父「よぉーし、ヒロト!今日はパパと一緒にキャッチボールでもするかー」


子「ヤだ。」


父「な、なにーーーッ!」


SE:がーん


父「ひ、ヒロト…ッ、ママー!ママーーーッ!ヒロトが、俺のヒロトが反抗期だよママー!」


子「もぉーパパ煩いよー!レインボレンジャーはじまったんだから、静かにしてよねー!」


父「れ、レインボレンジャー…?」




[歌/TV]

黄ー色い色はー
バーナナのッいっろー

あっかいいーろはー
言えるかバカヤロー!

ピンクと言っえばー




父「ぬぬぬーッ(怒り唸り)コイツか!!コイツの所為でヒロトはッ、ヒロトはッ、このッくそ、このッ(テレビをガンガン殴るようなアドリブ)」


SE:破壊音


子「ぱ、パパ何すんのさー!マーマー!パパがテレビ壊してるーーー!!」


  * * *


タイトルコール
『レインボレンジャー
 第四十一話、
  てるてる坊主で
    恋もハレルヤ』


  * * *


男『待ってカヨコさん!』

女『…どうしたの?魚屋さん』

男『カヨコさん…僕は、ずっと…ずっとずっと、アナタのことが、好きだったんだ!』

女『さ…魚屋さん…』

男『毎日毎日、煮干しだけを買いにくるアナタが…カヨコさんが大好きなんだっ!だから…ッ』

女『…ごめんなさい、魚屋さん…私には、好きな人がいるの』
(※ここからフェードアウトしてピンクの台詞の後ろで流す)

男『好きな人…?ッ、そんなの関係ない!僕はアナタのことが好きなんだ!!この気持ちは、もう抑え切れない!…カヨコさんッ』

女『イヤッ、やめて魚屋さん…!イヤよ!イヤイヤッ、離してッ』

男『カヨコさん、…どうして僕じゃ駄目なんだ!僕はこんなにもアナタを愛してるのに!…僕が魚屋だから?僕が生臭いから?』

女『違うッ、違うの魚屋さん!』

男『何が違うって言うんだカヨコさん!』
(完全にフェードアウト)


SE:煎餅咀嚼
(ここから※と被せる)


「もぐもぐ…(口に何か含んでいるように)そーだよ、なんで駄目なのー?魚屋さん可哀相だよー(ここで嚥下して)魚屋さんはこんなにもカヨコさんのこと好きなのに、それなのにまだあの人のこと好きだなんて、可笑しいよ。というか、そもそもカヨコさんはホントにあの人のこと好きなのかなー…いっつもあんな冷たくされてて、苦しくないのかなー…むー……(煎餅を咥え)わからん」


SE:煎餅咀嚼


「なんだピンク、また昼ドラなんか見てんのか?」


「ふわぁあッ……な、なんだ…レッドか、ビックリしたぁ」


「しかもまーた煎餅なんか食べて…おばちゃんみたいだぞ?」
(口ではからかいつつも優し気に)


「お…おばさん、みたい…かな…」
(ショックをうけて)


「ああ、どっかのおばちゃんみたい。…にしちゃーちょっと可愛過ぎるけどな。俺にも煎餅くれよ…」


「ふぅぅ……もう煎餅食べない。全部上げる…」


「おばちゃんそんなに嫌か?」


「だって…男の人って、若い子の方が好きでしょ…?」


「さぁ…?どうだろな。一般の野郎どもがどうだかは知らねぇけど、俺はピンクが好きだな」


「え…?」


「……俺はピンクが好きだっつったんだよ」


BGM:雰囲気イイ感じの


「レッド……」


「…ピンク」


「私もレッドのこと大好きだよ?でも、私が聞いてるのはレッドの話じゃなくてー(満面の笑みから一変して呆れたように)一般の人のこと聞いてるの」


「あ、ああ、そう…」



「あーーッ、ピンク煎餅食うとるんか!?」


黒「あ、ホントだ…」


「なぁなぁ、俺にもくれーッ」


「お前ら…出掛けたんじゃなかったのかよ」


黒「雨降ってきたから帰ってきた」


「お出掛けするつもりだったの…?」


SE:煎餅咀嚼(大)


「煎餅うまーッ」
(後ろで流す)


黒「ああ、イエローが一緒遊ぼう遊ぼう煩いから、公園にでも行こうかなーって。ピンクはまた昼ドラ見てんの…?」


「あ、えと…み、見てないッ」


「ピンクじゃなくて俺が見てたんだよ」


黒「え…もしかしてレッドも昼ドラ好きだったり!?」



「も…?」


黒「俺も昼ドラ好きなんだよなー実は。あの在り来りな展開とか大好き」


「あ、あたしも好きッ」


「俺もスキーッ」


「私も大好きッ!」


黒「うわッ……どこから沸いて来るんだよブルー」


「い、イエローも、昼ドラ見たりするんだ、ね…」
(もじもじしながら)


「おう、昼ドラ好きや。でももっと好きなんは遊ぶことや。つーことでブラック、早てるてる坊主作ろッ」


黒「はいはい…;」


「てるてる、坊主…?」


「せや、てるてる坊主や。早お天道様が見えますようにーって、お願いすんねんッ」


「わ、私もお願いするッ」


黒「ピンクも作る…?」


「…うん、作るッ」


黒「晴れたら久しぶりにどっか一緒に遊びに行きたいよなー。みんなで」


「…一緒行きたいッ」


「……俺も行きたい」


黒「ッし、んーじゃ俺一番デッカイのつーくろーっと」


「あ、何言うてんねん、一番デカイの作るんは俺じゃー!」


黒「…んじゃ、俺一番綺麗に作ろーっと」


「不器用なくせにでしゃばんないでよ。私が一番綺麗なのイエローに作ってあげるんだから」


黒「…な、なら俺は、えーっと…一番堅いのを…」


「てるてる坊主に堅さは関係ねーだろ」


黒「…みんなして酷ぇ」


「ほら、ブラック、まだ可愛いが残ってるよ。ブラックは一番可愛いの作るとイイよ」


黒「…ああ、そっか。ンじゃ俺ピンクみたいなてるてる坊主作るわ」


「え…?」


「何今のキモい」


黒「は?!;」


「ムカつく」


黒「な、なんでだよ…;」


「うっしゃ出来たー!」


黒「あれ…?イエローの作ったてるてる坊主、なんかブルーに似てる」


「ほ、ホント!?!?」


「おう、だってブルーがモデルやもん。どや、カワエエやろ、デカくて」


黒「可愛いというか、…なんとゆーか…(コワい…)」


「ブルーが嬉しさのあまり気絶してるよ」


「…グリーン、お前いつから居たんだよ」


「相変わらず失礼だね。僕はずっと居たよ……とゆーか、レッドのてるてる坊主、君の性格に似合わずなんか可愛いね」


「ほっとけ…」




 おわり。


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