俺を可愛い可愛いとレンは口癖のように言っているが、今は違う見方をしているのだろうか。

ふとそんなことが気になって目だけで顔をみると、俺を攻めて楽しんでいる時とは真逆の、受け身で続きを期待しているような表情が視界に映る。


「ぅぁ……。」

「ん?」


レンはわかっていないのかもしれない。

扇情的でとろけそうになっている自分の表情を。

俺はこんなレンを見たことがない。

秘密の部分を知ってしまったような気がして、ドキリと心臓が脈を打った。

思わず両手で自分の口許を押さえて固まってしまう。

トクトクと鳴る鼓動を落ち着けようと大きく息を吸い込んだ。

そっとレンのぺニスを掴み扱いてみる。

先から染み出す透明の液体を塗り広げるように指先で円を描くと熱い体温がそこから伝わってきた。

レンの乱れた息遣いが俺の鼓膜を震わせた。

俺もパジャマを脱いで裸になる。


「入れるぞ……。」


レンに跨がり、レンのぺニスを自分のアナルに宛がう。

なんの躊躇いもなく入れてしまうあたり、俺も随分慣れたものだと思う。


「ん、……っぁ…!」


いつもよりも深いところまで届いてしまい声が漏れる。

俺はレンの手首をシーツに押さえつけながら腰を上下に動かし始めた。

ビリビリと全身を駆け巡る刺激が涙となって目に溜まる。


「っ…、積極的ですねぇ。」


まだまだ余裕をみせるレン。

このままでは俺の方が先に体力切れになってしまう。


「レンっ、もっと…っぁ、声っ……!声、出してくれ……!!」


少しでも体力が削れるようにそう要求する。

レンが出来るだけ早く果ててしまうように激しく腰を打ち付ける。

その分俺にも快感が押し寄せてくるわけだが、俺は唇を噛み締めて堪えた。

やがて荒く息をするだけだったレンから甘ったるく鼻にかかるような声が漏れだした。


「激し、すぎですよ…はぁ…。櫂っ……。」


俺が襲っているように見えるこんな状況の中でもレンの瞳だけはどこまでも強くて、視線がぶつかるだけで俺の身体は反応してしまう。

思わずイってしまいそうになり、慌てて気を引き閉める。


「さっさとイけよっ……ぁ、っ、レンっ!!」

「そんな、絞めないでください……。ほんとに、イっちゃいますよ……。」


本当に限界だったのか、レンは言ってすぐに俺の中に精を吐き出した。

レンの精液が腹に溜まっていく衝撃で俺はまたイきそうになる。

ぺニスの根元を自分で塞き止めながら、俺は再び肌を打ち付け始めた。

中で精液がぐちゃぐちゃにかき混ぜられているのがわかる。

内壁にレンが塗り込まれているような今までに経験したことのない感覚に襲われ、気持ちよくて狂ってしまいそうになるが、なんとか持ち直した。


「か、櫂…?んっ、やめっ……、ぁああっ!!」


射精した後のぺニスは異常なまでに敏感だ。

自分で触ることさえ憚られるそこを無理矢理刺激され、レンは押さえつけられる腕を振りほどこうと暴れだした。

しかしそれを俺が許すはずもなく、より力を込めてレンを押さえつけた。

レンは自由な片手で俺の腕に爪を立てる。


「お願いしますっ!櫂、だめ、です!っああ!櫂っ…!櫂ぃぃっ…!!」


どくり。

再びレンのぺニスが脈を打ち、新たな精液が中に放たれる。

レンの腕は、俺の肌に赤い痕を残してベッドに力なく落下した。


「っは、はあっ……!っ、レン……?」


自分のぺニスを自由にすると、行き場をなくしていた精液がゆっくりと溢れ出た。


「あれ……。かい。からだが、うごかないです……。」


身体をぐったりさせたレンが弱々しく言う。

いよいよ限界に追い込めたと確信した俺は、そっとアナルからレンのぺニスを抜いた。

溜まっていた精液が零れ、シーツに染みをつくる。

俺も初めての展開に体力が底をつきかけていた。


「身体、拭いておいてやる。」

「ふ…、ありがとう、ございます……。」


レンの瞼は安心した子供のように静かに閉じられた。

俺がタオルを持って戻ってきた時にはすっかり寝息を立てており、作戦が成功したことに胸を撫で下ろした。


よかった、これでプレゼントが置ける。

股から精液を垂れ流しているサンタなんてひとりだけだろうな、と思いながら朝のレンの反応が楽しみになった。


「メリークリスマス、レン。」





翌朝。

夜中の事柄のせいで相当疲れきってしまっていた俺は、レンの感嘆の声で目を覚ました。


「櫂!櫂っ!起きてください!」


身体を揺すられ、重たい瞼を持ち上げれば、太陽よりも明るいレンの顔が目の前にあった。


「見てくださいこれ!」


その手には可愛いリボンのついたプレゼントの箱があった。

俺は口許が緩むのを堪えた。


「何だ、その箱は。」

「プレゼントですよ。しかもサンタからです。」


自信満々に言うレンが微笑ましい。

撫でてやりたい衝動にかられ、布団から手を出すと、枕の横の方でこつりと何かにぶつかった。

見ればそこにはプレゼントの箱が。


「……!」

「櫂にもサンタが来たんですね。」


レンは純粋だった。

純粋で優しくて俺の大切な恋人。


「そうだな。」


俺は口許が緩むままに微笑んだ。

---メリークリスマス---

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プレゼントはイメージしてください。
メリークリスマスです!

2011.12.25




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