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薄暗いが視界が悪いわけではなく、全体的に冷たい雰囲気が漂う。
寒くもなく暑くもなく、気温的には過ごしやすい。
様々な器具が金属のテーブルに並べられ、奇妙なオーラを出している。
ここが「あの部屋」と呼ばれている場所だ。
「下がっていいよ。」
「はっ。」
ひらひらと手を振りながらテツを見送る。
「こんなこと、許されると思ってるのか!」
ガチャガチャと金属音を鳴らしながら櫂が喚く。
櫂は今、一糸纏わぬ姿で分娩台のような椅子に固定されている。
両足は強制的に開かされ、足首と太ももには黒革のベルトが巻き付けられており、そこから鎖が外側に伸び、足が閉じられないようにしてある。
両手首には手錠がかけられており、手錠同士を繋ぐ鎖には、さらに別の鎖が引っ掛かけられ、頭上に吊るすように固定されている。
櫂が本来隠したい場所は、全て僕の前に晒されていた。
羞恥心があるのだろう。
その頬は軽く染まり、翡翠の瞳でこちらを睨み付けていた。
「許すもなにも……、君こそ僕にそんな態度をとって許されると思ってるんですか?」
「っ……。」
「口で言ってもわからないんですよね、お馬鹿な櫂は。でも安心してください。この僕が、直々に教育してあげますよ。」
いつまで堪えるのか楽しみだ。
僕はポケットの中から、赤い細みのリボンを取り出した。
「楽しまれては躾になりませんからね。ここを縛らせてもらいますよ。」
萎えたぺニスを持ち上げ、その根元をキツめに縛る。
「っ!ふざけるな!」
不似合いな蝶々結びが可笑しかった。
「ふふっ。迫力ありませんねぇ。」
綺麗に並べられた道具の中から、親指くらいの大きさがあるローターをつかんで櫂に見せつけた。
さらに強く睨み付けてくる。
それでもその翡翠には、どこか不安の色が混じっていた。
僕はテープをちぎり、乳首にひとつずつローターを固定した。
スイッチを入れると、それらは細かく振動を始めた。
「ひっ……!」
すぐに反応を見せる櫂。
「どうしました?」
わざとらしく煽ると、櫂は唇を噛み締めた。
さらに強い振動を与えるようスイッチを切り替える。
「っ!」
「もしかして、櫂は乳首が気持ちいいんですか?」
「そんなわけっ、あっ……!」
口ではなんとでも言えるのだ。
だが身体は正直というやつで、櫂のぺニスは徐々に頭を持ち上げていた。
「まったく……。とんだ変態ですね。」
質量を増したぺニスにリボンが食い込む。
櫂の顔が僅かに歪んだ。
「ふふ。勃起なんてしているからこうなるんです。恥ずかしくないんですか?」
「うるさい……!!」
つい意地悪を言ってしまう。
それもいちいち反応する櫂が悪いんですけどね。
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