レンはいつもこうだ。

突然に、当然のようにこういうことをする。

そして俺もまた、そんなレンに流されてしまう。

今日もついついレンのペースに巻き込まれてしまったが、別に最初から拒むつもりはなかった。

レンを見ると未だに精液を口の中で転がしている。

まるでガムでも噛んでいるようだった。


「おい……。」


萎えたぺニスを仕舞いながらもう一度声をかける。

すると、レンは両手で俺の頬をはさみ、顔の位置を固定した。


まさか。


イメージはできた。


「変態……。」


だが、拒まない。

イメージ通り口付けられる。


「ぅ……。」


唾液と混ざり、泡立った精液が俺の口内に流し込まれていく。

少量ずつ、長い時間をかけて。

独特の青臭さが広がりえづきそうになる。

飲み込まないように液体を受け入れるのはなかなか難しい。

できればこの口移し後に全て吐き出したい所だが、つい反射的に少量を飲み込んでしまった。

やがてレンの口内が空になる

粘っこい糸を引きながら唇が離れると、レンは薄く微笑みながら言った。


「ふふ、美味しいですか?」


そんなわけないだろう、と俺は首を左右に振る。

とりあえず吐き出したい。

ティッシュを取ろうとすると、その手を捕まれた。


「だめですよ。そんな勿体ないことしちゃ……。」


俺はまたイメージできてしまった。


「共食いってやつです。」

「……!」

「よーく味わって飲んでください。……一気に飲んだら、もっと美味しいのを飲ませちゃいますよ。」


思わず、「もっと美味しいもの」をイメージしそうになり、嫌々と首を振った。

そんな俺を見て、レンは更に楽しそうに笑う。

できればそんな事はしたくなかった。

だけどレンの目は、俺のするべき行動を急かしているように見えた。


「んっ……!」


俺は嘔吐しそうになるのを我慢しつつ、ほんの少しだけを飲み込む。

液体がねっとりと喉に絡み付き、不快な感覚を与える。

その感覚が無くなるのを待ってから、さらに少し飲み込む。

また嫌な感覚が押し寄せてくる。

喉の奥で渦巻く不快さに、ついに俺はむせかえってしまった。


「っげほ、ごほ、ぅぇ……。」


唾液と混ざり白く濁った液体がレンの頬を汚す。

口からは飛び散らなかった分がだらしなく流れ出してしまい、襟元にぼたぼたと落ちる。


「あらら。こんなに溢して……。」

「う……。」


レンは俺の口から垂れる精液を舌ですくいとる。


「勿体ないですよ?」


眉を下げて言うレンに申し訳ない気持ちになる。


「すまない……。」


俺はレンの頬に舌を伸ばし、ねっとりと貼り付く液体を舐めとった。

俺の体温が熱すぎるのか、レンの体温が低いのかはわからないが、その頬はひんやりとしていた。



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