※鈴様
他の人たちの前でも自重しない変態志摩と引き気味な燐で志摩燐
するりと尻を撫でられた感覚に燐が特に驚きもせず、至って冷静であるのは慣れたことだからだろうか。
振り向けば案の定とでもいうのか、一応恋人関係である志摩がそこにいた。
これで今日は何度目なのだろうか。
流石に不快なので数えたりはしないが。
「いい加減にしないと怒るぞ」
固く拳を握りしめて、殴り付けるフリをすれば、志摩はこわいこわいとすばやく身体を引く。
それでもこりもせず両手をワキワキと動かす様にもう溜息しかでてこない。
「減るもんやないし、いいやろ〜」
変態おやじが。
口には出さなかったものの、眉間にしわがよったのがわかった。
もちろん恋人のことは大好きだ、と燐は思う。
触られればむしろ嬉しい。
だが、時間と場所を考えて欲しい。
「女の子に相手にされないからって、俺のを撫でるなよ」
「うわっ、奥村君辛辣やなー!もうちょい労わってや」
「知らん」
言い切りそそくさと志摩の元から立ち去ろうとする。
が、油断していたためか先ほどより強い意志を持って撫で回す志摩の手に思わず反応してしまう。
「ひっ…!!」
「おっくむらくーん。なんや?感じたんか?」
話ながらもするすると尻周辺を這い回る手にぞくぞくきた。
距離をつめて身体を密着させてきたため、自然と口元が耳に寄る。
志摩自身は意識はしていないのだろうが、吐息がちょうど当たるため話すたびに力が抜けそうになる。
「んっ、あ…志摩やめろっ!」
「ふ…、奥村君かわいい」
羞恥に顔を赤らめる姿は志摩の欲情を誘う。
手の動きはだんだんにエスカレートしていく。
そして、いつのまにか燐の腹をまさぐっていたものが、するすると降りていきやがて燐のズボンのチャックにたどり着く。
そこは、まずい。
「っ!志摩!」
カッ、っと目の前が熱くなった瞬間ごうごうと青い炎が目の前を揺らめいた。
攻撃の意志を持つそれは志摩にとっては灼熱の炎と同であった。
「あっ、あちいいいいいいい!!!!」
「はぁ、はぁ…」
暑さに跳ね回る志摩を他所に、燐は息を整え顎を伝う汗を手の甲で拭った。
熱く沸騰していた頭が冷えてくる。
ふうと息を一息はけば元凶である志摩を鋭い視線で見据えた。
「志摩ああああああ!」
「えっ?奥村…君??」
全治一ヶ月でした。
120222
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ただのHENTAI☆
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