小ネタ
/裏パスはサイトと同じです\

◆11/10(Thu)22:39


お久しぶりです。

結構前なんだけど、ついったで赤司が斎藤さんだよポーズしてるイラスト流れてきて撃ち抜かれて浮かんだ話を吐き出しておきますね。

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「あれ」
声をかけられて振り向くと、そこには正装した征十郎さんが立っていた。帝光に通っている頃は何度かパーティーでご一緒したが、洛山に行ってからはなにかが変わったようでパーティーには出席されなかったから久しく見ていなかったその姿に、私はぽかんと口を開けるしかなかった。
「どうしたの?変な顔して……」
くすくすと征十郎さんは笑う。だが、私はそれどころではなかった。中学の頃とは違う、成長して男の人になった征十郎さんの正装は、何だかとてもどきどきした。征十郎さんのはずなのに、征十郎さんではないみたいで、落ち着かない。
「本当にどうしたんだい?別に始めてでもないだろうに」
「そっ、そう、なのですけれど……」
なんだろう、何と言えばいいのやら、見惚れましたと?恥ずかしすぎる。
「せ、征十郎、さん……?」
いったい何を確認しているのやら、私のそんな問いかけにそうだよと普通に返そうとした征十郎さんは、しかし何かを思い付いたように笑みをにじませてジャケットのボタンをはずす。……そして、
「征十郎さんだよ」
にや、と悪戯っぽい笑みを浮かべながら、最近よく見かける芸人さんのあのポーズをする征十郎さんに、まるで目の前で花火が散ったかのように目がチカチカした。いったい誰が征十郎さんにこれを教えたのか、テレビで見たのだろうか。それにしても、征十郎さんがこんなことをするだなんて。しかも閉じずに開いたまま待っているものだからそれが何を意味しているのかわからざるをえなくて、つんのめるように一歩前へ出る。
「しっ、知ってますぅ……」
一歩出ればあとは簡単で、そんな訳のわからないことを言いながらその懐に飛び込むことしか出来なかった。
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