しゃぼん玉

潮風に吹かれふわりふわりと舞い上がったしゃぼん玉。
フウッと息を吹くと、次々にしゃぼん玉が中を舞った。
フィールは、鼻歌を歌いながら楽しそうに吹いていた。

「しゃぼん玉か懐かしいな。」

と言う声が聞こえフィールは、後ろを振り向いた。

「あっ!?ペンギンどうしたの?」

「いや、懐かしい事をやってるなって思ってな。」

「さっき島に降りた時に子どもがやってて、やりたくなったのペンギンもする?」

ストローをペンギンに差し出した。
ペンギンは、ストロー受けとるとコップの中に入っているしゃぼん液に浸けた。
そして、取りだしフッと息を優しく吹いた。フワリッと空に舞い上がったしゃぼん玉は、ある程度上に上がるとパチッと小さな音をたてて消えた。

「どうするんだったかな?」

とフィールが呟いた。

「何がだ。」

「うん?あぁ…えっと、しゃぼん玉を割れにくくする方法があったはずなんだけど、忘れちゃって。」

苦笑いをしながら言った。

「あぁ、それならグラニュー糖を入れると良いはずだ。」

「おぉー流石ペンギン。」

満面の笑みを浮かべた。

「じゃあ今度する時は、入れて作ろうっといっぱい浮いてたら綺麗だよね。」

「あぁ、そうだな綺麗だろうな。」

「今度も一緒にしゃぼん玉しようね。」

そう言いフィールは、またしゃぼん玉を吹いた。



(fin)

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