誰もいないロッカールームで、バーナビーはスポーツウェアに着替えていた。
ここ最近本当に忙しくて美容院に行けていなかったせいか、髪は以前より長くなっている。

トレーニングに邪魔だと思い、ロッカーの扉に付いている小さな鏡を見ながらその邪魔な髪を1つにまとめる。
首が露出したことで、暑さも少し薄くなった。

タオルを首に掛け、トレーニングの準備が整う。
そして、トレーニングルームに行こうとした瞬間だった。

「バニーちゃん!」
「ひぅ…っ」

いきなり後ろから抱き着かれて、我ながら変な声が出る。不覚だ。

振り返ってみると、そこにいたのは虎徹だった。
手早く抱き着いてきた腕を振りほどき、バーナビーは虎徹の肩を強く押して距離をとらせる。
不運なことに、こちら側はもう壁になっていて、虎徹が離れてくれないと距離が取れないのだ。

「いきなりなんですか、やめて下さい」
「冷たいなーバニーちゃんは」
「バニーじゃなくてバーナビーです」

焦って動いたために少し崩れてしまった髪を直そうと、バーナビーが両手を後頭部に持って行く。
すると、なんと虎徹は無防備に晒されたバーナビーの脇腹を両手で鷲づかみにした。

「…!」
「あ?なんだお前ほっそいなー」

驚いて、後頭部に手を置いたもも動けなくなってしまったバーナビーの脇を、撫で回すように虎徹は手を動かす。
その腰が僅かに震えだすのを感じ、虎徹はバーナビーの顔を覗き込んだ。

「ん?」
「…、……やめて下さい!」

やっと声が出せたバーナビーは、虎徹の両手を掴んで動きを止めさせる。
しかし虎徹だって腕力に関しては負けてはいない。抵抗するその反応が面白くて、ついつい行動をエスカレートさせた。

「ちょっ…どこ触ってるんですか!」

なんと虎徹は、脇の下に手を入れ、トレーニングウェアの上から乳首を親指で弄り出したのだ。

「やめろって言ってるでしょう…っ」
「それが先輩に対する態度かー?」

完全に背中を壁に押し付けられ、股に脚を入れられ動きを封じられたバーナビーは、虎徹のされるがままになっている。

「セ、セクハラですよ!」
「口が悪いねぇバニーちゃんは」

そう言って虎徹が、弄っていたために敏感になっていた乳首を指で軽く挟む。

「ひゃっ」

虎徹の腕を掴んだまま、バーナビーが高い声を上げる。
それから、ぎんと虎徹を見上げて睨んだ。妙な声を上げてしまった照れからか、顔が赤い。

「何の真似ですか…!」
「ん?いや…ちょっとした出来心?」
「今すぐ手を離してください」

その言葉に、虎徹は乳首から手を離す。
しかし、すぐにバーナビーの身体を反転させると後ろから捕獲するような形で抱きしめた。

「や…っ」

壁に身体を押し付けられたバーナビーのトレーニングウェアのズボンの中に、虎徹が勢い良く手を差し込む。
その勢いで虎徹は下着の中にまで手を入れ、直接それに触れた。

「何するんですか本当に!いい加減にして下さい!」
「あれ?バニーちゃん反応しちゃってる?」

熱を持って硬くなり始めているそれを、虎徹が形を確かめるように扱く。

「…ふ、っあ…」

詰まるような息をしながら、バーナビーが身体を小刻みに震わせる。
もう抵抗するだけの気力は残っていなかった。



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