十分に濡れたその筒状のものに、マーベリックさんは僕の性器を押し込んだ。
「な、何を、」
「よく見て使い方を覚えなさい」
立たされた状態で片足をマーベリックさんに持ち上げられたまま、彼はその筒状のものを上下に動かし始めた。
挿入口の反対側には穴が空いていないため、抜く時には強く吸い付くような感覚が襲ってくる。
「…っあ、あ…」
今まで自分でもそこを弄ったことなんて無いし、ましてや人に弄られたことなんてあるわけが無い。
押し寄せる未知の感覚が怖くて、僕は何度も首を振った。
片方で立たされたままの足がガクガクと震えて、僕は両手で僕の片足を持ち上げているマーベリックさんの腕にしがみついた。
「や、嫌…っ、なんか、変…!」
継続的に与えられる初体験の刺激に、開いた口からは荒い息と喘ぎ声が漏れ続けている。
自分のものでは無いようなその声を抑えたかったが、抑えられるものでは無かった。
「あ、…あっ、あぁ…っ」
「気持ちいいかい?バーナビー」
休むことなく上下に激しく筒状のそれを動かしながら、マーベリックさんはそう聞いた。
この未知の感覚が気持ちいいものか気持ちよくないものか、僕にはわからなかった。
わからない、とふるふると首を振ると、マーベリックさんは僕を彼の作業机の上に横にさせた。
背中には書類が敷かれている。
「じゃあ、気持ち良くしてあげようね」
「え、…あっ…あぁああ…」
そう言うなり、両手で筒状のそれを持ったマーベリックさんがそれを激しく上下に動かす。
それと同時に、先端付近が自由変形するらしいそれをぐりぐりと変形させた。
中に入っている僕の芯はその動きによって、先端を激しく擦られている状態になってしまった。
敏感なそこは貪欲に快感を拾い、ひくひくと震えだす。
「先っぽが気持ち良いのかな?」
「…っあ、あ……ひあ…っ」
そこを執拗に攻められて、僕はひたすら喘いだ。
脚は開かされてはいなかったが、余りの快感に震え、閉じることができなかった。
そうして暫く攻められているうち、何か尿意のような、もっと別のものを強く感じた。
「…マーベ、リック…さん、っあ…何か、出る…っ!」
「出してみなさい」
「っあ……う…」
僕がそう言うと途端に動きを速めたマーベリックさんは、慈しむような目で僕を見てきた。
視線が恥ずかしく、羞恥を感じたタイミングでその尿意のようなものも強まった。
「…ふ、あ、…ああああっ!」
どぴゅ、と性器から何かが放出されるのを感じた。
その泥のようなとてつもない快感に、僕は暫く余韻に浸っていた。
「今のがコレの使い方だよ。気持ち良かっただろう?」
「……はい…」
筒状のものから僕の性器を抜いて、マーベリックさんはそれを傾けて中に入っていた白く粘性のある液体を手に取った。
「これが君の精液だ」
「…せい…えき…」
もう服を着ていいと言われ、僕は身体を作業机から起こして身嗜みを整えた。
「また何かあったら聞きに来なさい」
「…はい」
僕は先程までの行為に羞恥を覚え、逃げるように部屋を後にした。