虎徹は、ベッドに横たわるバーナビーのズボンを降ろし、女性器の割れ目を下着越しに撫で上げた。
弱く緩い快楽に目を見開いたバーナビーは足を閉じようとするが、股の間には虎徹の身体があるので叶わない。
ぐちゅぐちゅと水音を響かせながら暫く下着越しにそれを弄っていた虎徹の指が、中に入り込んで来た。
「……っ」
「大丈夫か?」
「…大丈夫、です」
行為中も気遣う事を忘れない虎徹に声を掛けられ、バーナビーは息切れ切れに返事をした。
直接性器の割れ目を擦り出したか中指の先が、中へと入ってくる。
全く抵抗無く指を飲み込む様子に、虎徹の指が2本に増やされ中を掻き回された。
指では足りない、と言うようにバーナビーは腰を揺らした。
すると虎徹に、下ろせ、と言われてそれが下着の事だと理解したバーナビーは、ゆっくりと下着に手を掛ける。
腰を上げそのままゆっくりと下げてゆくと張り付いていた布と性器との間に粘糸が引き、くちゅ、と水音が鳴った。
愛液が滴る性器を、虎徹が親指の先でぐりぐりと刺激する。
そのもどかしい快楽にバーナビーは、ゆるゆると腰を揺らした。
「欲しい?」
「…っ、下さい…」
バーナビーの性器に、勃ち上がった虎徹のそれが宛がわれる。
そして、ゆっくりと根本までを挿入し最奥を突き上げたそれにバーナビーは高い悲鳴にも似た声を上げた。
「痛くねぇか?」
「平気、です」
薬の効果なのだろうか、処女膜は無いようだ。
虎徹は、バーナビーの細い腰を掴んでぐちゅぐちゅと水音を立てながら最奥を突き上げる。
「…あっ、あぁ…」
完全に蕩けきった様子のバーナビーに、虎徹は突き上げる速度を速める。
抜き差しされる度に、バーナビーはびくびくと小刻みに体を震わせた。
「……っ、あっ、あああっ」
限界を迎えたバーナビーに、虎徹は白濁を撒き散らす直前に自身をバーナビーの身体から抜いた。
女性特有の長い絶頂に苛まれ続けるバーナビーの頭を撫で、虎徹は笑う。
「まだイってんのか?」
「…っ、うる、さ…、っあ…」
その様子が可愛くて、虎徹はバーナビーの胸に唇を寄せた。
「…、何…」
突起を舐め、そして軽く吸い上げると、バーナビーはまた身体を震わせた。
「…あ、あぁ…」
「やっぱり女の身体ってのも良いなぁ」
その何気ない一言に、バーナビーは突然空気を斬るように息を詰まらせた。
「…女の方が良いですか」
「え?」
「…やっぱり女性の方が良いですよね」
自分はどうやら地雷を踏んでしまったらしい。虎徹は察して青ざめた。
「…あ、あのー」
「……やっぱりあなたは女性と一緒になるべきだ」
「…っ、バニーちゃん」
箍が外れたように、ポロポロと涙を零し始めたバーナビーを、なんて慰めたら良いのかわからずとにかく抱きしめた。
「バニーちゃん、ごめんな、さっきのは…たまにはこんなのも良いなー程度のアレだからよ…」
「…、…ぅ…」
「俺は、男だろうが女だろうが、バニーちゃんが好きなんだよ」
「……先輩…」
抱きしめた身体はいつもよりも華奢で、力を入れたら折れてしまいそうな気がした。
なんだか常に無く儚くて、声も高いし身体つきにも慣れない。
虎徹は確信した。
「…やっぱりいつものバニーちゃんの方が良い」
「…なんで、ですか」
「なんでだろうな…」
なんですかそれ、と可笑しそうに呟いたバーナビーの顔は、もう泣いてはいなかった。
翌朝、目を覚ましたバーナビーが自分の身体を確認すると、それは元に戻っていた。
なんだか、少し残念な気持ちになった理由は、自分でもわかっていた。
――あのままだったら、なんの隔ても無く先輩と付き合っていられたのかな、なんて。
――…思ってませんからね。