微妙にえろす。


思考が霞む。息が、出来ない。肺が悲鳴をあげる。嗚呼、彼との口付けはこんなにも深いものだっただろか。そんな取り留めも無い考えが浮かんでは、脳の奥の何処かへ消え、また浮かんでは、消える。

「っ…ふ」

唇が音を立てて離れる。透明な糸が間を繋ぎ、切れた。

「みつなり」

目の前の幼子染みた太陽はそれだけ囁くと、再び私の唇を塞いだ。舌が口内を蹂躙する。男の舌が私の舌に絡められ、唾液が混ざる。ぐちゃぐちゃに混ざった口の中は、何時もと違う味がする。

「世界が、酷く明るくて、」

手前が一番明るい癖をして、何を言う。

「それで、」

家康が私を引き寄せる。私は彼の腕の中に閉じ込められてしまった。

「怖いんだ、消されて仕舞いそうで。」

背中に回された手に力が込められる。

「それで、」

家康はもっと、力を込めて抱きしめた。背骨が軋む。折れて仕舞いそうだ。

「本当に、怖かったんだ。」

背中に回さした手を解いて、私の手首を掴む。

「それで、」

ただただ嗚咽を漏らすだけの太陽の背中を優しく撫でると、仄かに塩の混じった日溜まりの匂いがした。




(太陽だって泣くのです)





映画みてかっとなった。
反省はしている。
後悔はしていないキリッ












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