どちらからと言うコトも無く口付けて抱きしめ合うように互いの背中に手をのばして、唇を、吸う。

「っ・・はっ・・・」

息もつかせないほど激しく。舌を絡めて。

「今日はやけに積極的じゃねぇか。」

ヒトツしかない目を、楽しそうに歪ませて。政宗は、笑う。

「・・・貴方こそ。私が欲しいのでしょう?」

妖しく微笑んで。光秀は政宗の頬を撫ぜる。ゆっくりと。そして、ねっとりと。

「ha!」

政宗は光秀の、細い手首をつかんで。そのまま後へと、押し倒した。白い髪が、畳に広がる。

「私を、満足させて下さいね?」

艶やかに弧を描く唇。見上げる瞳はあくまで稀薄。

「上等だぜ。」


其れは、溺れてしまうほどに甘くて。窒息してしまうほどに重くて。唯一つの純愛。


激しい酸欠と眩暈と倒錯
(溺れて死にたい)




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