いとおしい子(ななこ様/ギン乱)
アスクレピアスの設定でギン乱。
硝子細工の様に甘く郷愁に満たされた、眩い世界を惜しげもなく僕に与えて、彼女は顔を綻ばせた。きらきらと太陽の様な笑顔を振り撒いている。
｢ギン｣
小さなその掌をを何の躊躇いも無しに差し出して幼い声で僕を呼ぶ。それがどれ程に僕を救っているのかも知らないで。抱き上げた温もりに眩暈さえ覚えた。じわりと僕の内側に滲み混んで、胸を掻き回す。ぐるり、ぐるりと千年の間に錆びて固まった歯車を回す。溢れるほどの愛おしさに泣いてしまいそうだった。
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