色々書き溜めとく所。
更新履歴にはのせない予定。
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//
▼ ギン←イヅ
血と肉と骨だけの塊に為った貴方はもう動かない。
唯々噎ぶような死の香りの中に、あの日と同じ伽羅を感じた。
(カーラアグルの腸のなか)
▼ ギン乱
まるで、貴方の喪失を悼むかのように星烏が啼いている。きぃきぃと壊れた蝶番のように軋む曇天を私は唯仰いだ。その時ふと、足元にかつりとぶつかった何かに気が付く。億劫だとは思い乍らも見遣れば、禿げた大地の上に髑髏がひとつ、転がっていた。
(ああ、そうか)
そうして私は在るひとつの結論に思い至る。彼は、彼は。あの月のような銀色の彼は、もう、
▼ ギン乱
灰色の海へと溺れて行くのです
この身が未だ何者も手に入れられていないうちから
そうっと爪弾いた指先が震えているから
だから、太陽を抱きしめに行くのです
▼ ギン←乱
どうして貴方無しで
生きていく事など出来ようか
この指は、この胸は、この唇は、
こんなにも貴方の事を覚えているのに
(アネモネの境界線)
▼ ギン乱
じくり、と胸の奥底を甘い花の香りが撫ぜる。張り付いた唇がひび割れる様に裂けた。
(らん、ぎく)
小さく呟いた名前は、もう。誰にも届くことは無かった。
(ぎぶみー、りすぽんす)
▼ ギン乱
ごめんな、
そう彼女を背後から抱き締めて
僕は泣き出したかった。
(オクターブ越えの恋)
ひたすら謝るギン乱が書きたい。
▼ ギン←イズ
こんな僕の為には、
貴方は泣いて下さらないのですか。
その空色の双眸さえも、
歪めては下さらないのですね。
そんな事くらい、知っていたけれど
虚しいものは何如しようもなく空しくて。
(少しだけあの太陽に嫉妬しました)
▼ ギン乱
何にも持たない空洞の私に
愛と云う果実を与えたのは
酷く優しい銀色の蛇でした
それこそが罪だったのだと
誰が言えるのですか
(蛇は楽園を追放されたけれど)
▼ ギン←イズ
愛。
愛愛愛愛愛愛愛、あい。
ああ僕はあの人程
愛の似合う人を知らない
(それはきっと哀でもあったのだろう)
ギンの巻頭詩はどっちも愛だなあ、と。 多分、作者公認の一番愛に生きた人。 親愛も友愛も情愛も全部まぜこぜにした愛を知ってる人。
そんなギン乱を私は読みたい。
▼ 破面視点のギン。
破面とかの誰か。
「朝日が煌煌と輝いて、西欧のやうな部屋を、寝台の上を、照らしておりました。白髪、と云ふよりは雪のやうな、シルバァに近い色の髪を持つた青年が此方を、只見据えて居りました。肩に羽織っただけの、緋色の浴衣から覗く、寝台のシィツにも劣らぬ程の白い肌は、酷く煽情的で在りました。彼は、言ふのです。その薄い、グラスのやうな色の無い唇を楽しそうに歪めて、何がそんなに可笑しいのでせうか、此方を見て笑ふのです。
どうぞお笑いに為つて下さい。僕たちの性交はまるで出来の良いミュウジカルのようでせう。只々愛を知らぬ獣の様に混ざり合ひ交じり合ひ、ウォトカを一息に呷った時のやうに酷く、酩酊した心地へと誘われるのです。藍染は、鳶色の瞳で此方を舐める様に見るのですけれど、僕としては、あの空色に焦がれて仕方が有りません。異人さんのやうな、太陽を閉じ込めた金色が、僕を呼んでいるのです。僕が藍染の向こうに彼女を、見ているのを知つた上で、藍染は僕を抱くのです。それは恋人のやうに優しい時も在りましたし、まるで何かの罰のやうに身体に跡が残る程、酷く扱われた時も在りました。けれども朝がやつて来て、ビロオドのやうな夜が明けますと、彼は慈愛に満ちた目で、僕は見たことは無いのですが、多分聖母とやらと同じと思つて頂ければ結構、そう彼は僕を見ているのです。そんなのつて、余りに阿呆みたいじゃあ、無いですか。
そう言つて青年はまたけらけらと笑いました。私はあまり愉快な気持ちにはならず、寧ろ不快にすら思えたのですが、どうにかはあ、と泡の抜けたシャンペンのやうな言葉を返へすことが出来ました。青年と私の間に、確たる関係性は御座いませんので、聞かぬふりをしても良かつたのですが、青年の飼い主で在る藍染は目下の所、私の雇い主でしたので返事をする他無かつたのです。ああだから、どうか、私にあの宮での事をお聞きに為るのは止して下さいませ。あそこは、悪魔の宮で御座います、決して近づいては為らないのです。」
この前模試に出てきた、ミュウジカルと云う言葉が使いたかたっただけ。 意味不明すみません。
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