昼下がり、一仕事終えた俺は昼食を食べる為に食堂に行こうと
 縁側を歩いていた。すると、見慣れた亜麻色の頭が柱に寄りか
 かっているのを見つけた。

 俺は気になってゆっくりと近くに寄って話し掛けてみることに
 した。

 「沖田さん」

 …返答は無し。
 まあ、いつものことだしそんなことでへこたれる俺じゃない。

 だが、何度話し掛けても返答はない。そればかりか、ピクリと
 も動かない。
 不思議に思い顔を覗き込んでみると蘇芳色の瞳は閉じられてお
 り耳を澄ますと規則正しい寝息が聞こえる。

 いつもの不気味なアイマスクはつけていない。
 寝ていたのか。
 …まあ、仕方ないだろう。
 あのエロ副長に夜中から朝まで付き合わされているのだから。

 いいなあ…俺も沖田さんとヤりた…いえ、何でもないですよ。
 気にしないで下さい。

 とりあえず、沖田さんには可哀想だけどサボっているのが知ら
 れたら俺が怒られるから起こすことにした。

 「沖田さん、起きてください」

 横から肩を揺らしながら話し掛けた。
 すると、ゆっくりと目を開けて

 「ん…ザキ…?」

 と寝ぼけているようで目を擦りながら言った。

 可愛いっ!…じゃなくて。

 「…沖田さん、駄目ですよ、サボったら…。怒られるの俺なん
 ですから」

 そう言うと今までボーっとしていた沖田さんだがいきなり何か
思い付いたような目をして此方をみた、ような気がした。

 どうしたんだろう、と思いながら首を傾げているといきなり沖
 田さんに腕を引っ張られあの人にだけは見られたらマズい、つ
 まり沖田さんを押し倒してるような体制になっていた。

 「おおお沖田さん!?な、何す…」
 「よぉ…楽しそうだなァ、山崎ィ…」

 何するんですか、と慌てて沖田さんの上から退こうとしたその
 時。背後から聞き慣れた低い声が聞こえた。

 それは完璧に怒りを含んでいる。サーッと顔が青ざめていくの
 がわかった。ふと、沖田さんを見ると極上のドSスマイルで俺
 を見上げている。

 ──確信犯かッ…!

 「ふ、副長!違うんです!これは沖田さ
 んが…」

 「助けてくだせー土方さぁん」

 なななな何言ってんですか!沖田さん!しかも、思いっ切り棒
 読みじゃないですか!

 急いで沖田さんの上から退けた…途端。

 「山崎ィィイイ!!」

 まさに鬼の形相で抜刀した副長が視界に
 入った。
 …本気で斬られるかも。

 俺はすぐさま、

 「ひぃぃいい!!すいませんんん!!!」

 と全力疾走した。










 ある昼下がりの



















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