アクセル・RO
2016/03/21 02:18


取り留めた自然的な銀色の錦糸がはらり、と降下する。
首筋に落ちていくその様はまるでオペラの舞台、垂れ幕が降ろされるようである。
長い睫毛の間から見られる夜の闇に沈んだ星屑が瞬く度に目を伏せたくて仕方がない。
白々とした雪の肌は体温なんて感じさせず、僅かに開かれたクレバスからは真っ赤な血が滴っている。
目尻に指先を落とす。
身じろぎをしながら渇いた指先に這う蛇は色っぽく艶やかだ。

「どうしたの。」

「・・・別に。」

紡がれた声はいつも通りの消え入りそうな声だった。





人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -