大年寺山愛唱
2015/10/05 00:34


目が見えないから触って視るしかない。
だから私は相手の頬に触れて、全体を視るようにしている。
ニキビの一つもない彼の皮膚を滑って確かめる。
現存している、生きている、と酷く安心して口角が上がった。

「好きですよ。」

なんて言ってみたりすると、「えっ!」と驚かれた声を上げられる。
それに思わず笑い声をあげてしまった。

「愛唱さんの顔が!!」





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