チョコラータ
2015/09/21 22:18


マイナスドライバーを片手に床へ突き立てる。
何度も何度も何度も何度も。
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も。
イライラしながら床にマイナスドライバーを刺し続けた。

「セッコ、アンタ、なんで私の言う通りにしなかったの?
先生困ってたじゃないの。
ねぇ?患者さん、逃げ出そうとしてたのに、なんで捕まえなかったの?
確かにね、先生笑ってたよ?
でもさ、本当に逃げられたら、先生悲しんじゃうでしょ?
私先生には褒められたいのに、アンタはどうでもいいんでしょうね。
お互い嫌なことはしないって、約束したのにね。」

ガツガツと当たるマイナスドライバーの音がヤケに耳に入って来る。
汚い音が辺りに響いているようだった。
気持ち悪い。
気持ち悪くて、吐きそうだ。

「ねぇ、約束破ったんだからさ・・・。
小指出しな。」





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テーマ「人外ファンタジー」
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