マジェント
2015/05/30 19:44


ゆったりと上半身を起こしたかと思えば乱れた髪を無視して両目を擦るコイツの姿を見ると朝が苦手なんだと分かる。
まだ眠た気な両目を俺に移してはぼーっとしている。
なんだなんだ、とそのまま固まっていれば身を乗り出して近付いてくるコイツに心臓が高鳴った。
ハグかキスかと思考回路が巡回すれば細い両手が俺の胸を這いずっては揉んできている。
ん?
なにをしているのだコイツは?

「え、おっぱい、ない・・・??」

意味深なことを呟いたかと思えば、次は下へと伸ばされる白い手。
衣服の上から行ったり来たりと触られる局部に興奮しないと言えば嘘になる。

「・・・ついてる???」

それを確認したかと思えば俺から離れてベッドへシーツを被って戻って行くのを黙ってみていた。
規則正しい寝息と共に叫びたくなるこの気持ち。
寝るのかよ!
寝ぼけにも程があるよ!!
必死に口を噤んで言葉を押し留めながらトイレに駆け込んだ。





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