『はぁ…』

屋上でひとり、大きなため息をつく。
最近いろいろなことが、一気に起こりすぎた。
正直、頭がついていけてない。
鬼斬丸は封印され、守護五家のみんなや美鶴ちゃんは呪縛から解放された。
それは喜ぶべきことだけど、もう私とみんなを繋ぎ止めるものは何もないのかと思うと寂しくなる。
みんなはというと…大怪我のせいで、ここ数日学校を休んでいる。

『はぁ…っ!?』

何度目かのため息の後、背後から頭を叩かれる。

『いったいなー』
「しけた面してんなよ」
『拓磨…どうして…』
「どうした?」
『祐一先輩も…』
「名前先輩には、そんな顔は似合いませんよ」
『慎司くんまで…』
「そんな顔してっと、不細工がもっと不細工になるぞ」
『真弘先輩…余計なお世話ですよ』

いつの間にか昼休みになっていたみたいだ。
どうして学校に居るのかという疑問は、みんなの顔を見るだけで飛んで行ってしまった。
普段通り屋上に集まったみんなは、口々に言ってから定位置へ移動する。
それはいつもの光景で…。
それがたまらなく嬉しくて…。
涙が溢れそうになる。
ただいつもと違うのは、みんなの笑顔は心からの笑顔で、キラキラしているということだけだった。

「何してんだ?早くこっち来い」
「名前先輩、一緒にお昼食べましょうよ」
「美鶴の弁当、早くよこせ」
「名前、隣があいている」
『今行く!!』

わたしはみんなの元へ、笑顔で向かった。


変わらぬ絆
呪縛なんかなくても、俺(僕)たちにとって名前(先輩)は、ずっと特別だ(です)。



緋色の欠片、初書きです。
個人的に真弘先輩ルートが、今んとこ1番泣き方えげつないですw
アリアが可愛すぎて、気が狂いそう←
拓磨ルートと慎司ルートは、美鶴ちゃんの恋心を踏みにじってる気がして…なんか申し訳ない気分になります。
守護五家て書いときながら、卓さん居らんのは許してください∀

2011.12.26



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