「金兄ー」

愛らしい声が聞こえたと同時に後ろから抱きつかれる。

『ケホッ…ゲホッ……何やねんな』
「金兄生きとったー」

え、ちょっ、なんやこいつ。
泣いとるとか、かわいすぎるやろ。

『名前、泣いとんのか?』
「泣いとらん…」

めっちゃ泣いとるやんけ。
後ろから抱きしめられとるから顔は見えんけど、バレとるっちゅーねん。

『心配かけてすまん』
「心配なんかしとらんもん…あほぅ」
『そうかー』
「金兄は殺しても死なんやろ」
『ははは、俺は何者やねん』
「ただのアホ」
『……どの口がゆうとんのや?』

俺は体勢を変え、名前の方を向く。
その目は赤くて、頬には涙の跡。
ほんま強がりおって…。
ま、心配かけた俺が悪いんやけどな。

「あほ金造…」

まだゆうか…。
凹むで、ほんまに。
悪い口は塞がなあかんなー。
お約束やろ?

『この口か………んっ……』

名前の唇に唇を押しあてる。

「……ふぁ…」

そない声出すなや。
反則やろ。
お前、誘っとんのか?
俺が名前の唇に舌をそわせると、名前が遠慮がちに口を開く。
うわ、ほんまあかんて。
そのまま名前の口内に侵入する。

「…んっ……」
「金造ー、無事かー?」

柔兄が登場。
心配して見舞いに来てくれたんやろーけど、タイミング悪すぎや。
それも名前越しに、バッチリ目ぇ合うてしもたやん。

「………また来るわ」

そう言って気まずそうに襖を閉めて退場。
柔兄、すまん。
その後は、俺の気が済むまで名前に唇を重ね続けた。
だって、せっかく柔兄が気ぃ使てくれたんやしな…。


兄の心、弟知らず
取り込み中やったら、そう紙に書いて襖に貼っとけ、アホ。



甘いとゆうかなんとゆうか…。
柔兄お疲れさまっすw
ほんまにそうゆうことなったら、めっちゃ気まずいんやろなぁとか思ったり←
久しぶりの青エクネタでしたー。
いつの日か燐ちゃんネタもうpしますね♪

2012.1.15



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