『よしっ、書ーけた』
「何をお願いしたんだ?」
『んー、内緒』
「なんでだよ、教えろよな」
『翔ちゃんが教えてくれたら、教えてあげる』
「卑怯だ」
『卑怯じゃないもーん』
「はぁ…。仕方ねぇな。」
『やった』
「俺は“もっともっとファンのみんなを笑顔にできる、ビッグアイドルになれますように”」
『…そ、そうだよね』
「え?」
『ううん、なんでもない』
「なんだよ」
『なんでもないもん』
「俺の教えたんだから、名前も教えろよ」
『…やだ』
「は?」
『やだやだやだー』
「約束とちげーだろ」
『でも、やだー』
「………」
『だって』
「だって?」
『…翔ちゃんのばかー』
「はいはい」
『……っ…。離してよ』
「やだ」
『………。』
「心配すんな。俺はずっとお前の傍に居るからさ」
『翔ちゃん…』
「だから、機嫌なおせよな」
『ぅん』
「よしよし」
『翔ちゃんやっぱり好き』
「ば、ばか、いきなり言うなよ」
『へへへ、翔ちゃん大好き』
「おう、俺もお前のこと大好きだぜ」


―翔ちゃんとずっと一緒に居れますように
―もっともっとファンのみんなを笑顔にできる、ビッグアイドルになれますように
(名前とずっと一緒に居れますように)

小さく書かれた彼の本心。



2012.7.7



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