『ちよちゃーん、ぎゅー』
「…っ!?何をするんだ、君は」
『ほんとは嬉しいくせにー』
「べ、別に僕は…」
「よかったですね、凛々蝶様」
「御狐神くんまで…」
『あ!!かるたちゃんもぎゅー』
「ぎゅー…」
「名前ちゃん、お姉さんにもぎゅーってしてっ」
『うん、いいよー』
「はぅ…」
「鼻血出てんぞ」
『反ノ塚くんもぎゅー』
「おー、どーもー」
「何々?何してるのー?」
『みんなにぎゅーってしてるんだよー』
「僕も混ーぜーてっ。名前ちゃんぎゅー」
『へへへー。渡狸ー』
「な、なんだよ」
『渡狸にはしてあげない』
「は?」
『嘘だよ。渡狸おいで』
「呼ばれたから行くだけだからな」
『わかってるよー』
「……///」
「渡狸照れてるぅ」
「うるせぇ」
『最後は御狐神くん』
「私にもしてくださるのですか?」
『もっちろん』
「名前様…」
『いつも、ちよちゃんのこと守ってくれてありがとう』
「もったいなさすぎるお言葉です」
『ちよちゃんが素直じゃないことにも、ちゃんと気づいてるしね』
「当たり前です。凛々蝶様のことなら全て知り尽くしているつもりです」
「僕の前でよくも勝手に…」
『ちよちゃんしーっ』
「うぐっ…」
『でもね、御狐神くんももっと信じていいと思うんだ』
「疑っているつもりは…」
『昔、何があったか知らないけどさ、みんなそんなこと気にしてないよ』
「彼女の言う通りだ。僕はもっと御狐神くんのことを知りたい。同じ立場になりたい」
『そうゆうこと』
「凛々蝶様…名前様…」
『だから、みんなで仲良しのぎゅーをしよう』
「なぜそうなるんだ…って引っ張るな、君」
「ぎゅーするー」
「ひ、引っ張っんなよ」
「ふへへへ…」
「だから、鼻血…」
『「むぎゅー」』



2012.3.7



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